2017年12月13日水曜日

国連はアラバマ州の貧困レベルに衝撃を受ける「先進国でこんなのは見たことがない」


「拷問されている人々に注意を向けてきたのと同じように、ここの問題ついて我々が注意を喚起したい」


INDEPENDENT
Andrew Buncombe
Tuesday 12 December 2017

現在選挙で注目されているアメリカ、アラバマ州は訪れた国連職員によると先進国の中では貧困が最悪の状態であるという。

地球上で極限の貧困状態を見て回ることが仕事であるフィリップ・アルストン氏は、アラバマ州のブラックベルトと呼ばれる地域を見てそうコメントした。特に汚水処理の状態は西側の国では前代未聞だという。

「先進国の中では極めて稀な状態だと思います。これは通常目にする景色ではありません」と国連の極貧と人権に関する特別報告官であるフィリップ・アルストン氏は述べた。「このような状態はかつて見たことがないと言わなければなりません」


#アラバマ 州の田舎、ラウンズ群で公共の下水道に接続できていない家を見ました、家主は汚水浄化槽を設置する余裕もありません。多くの人は家から数メートルのところに溝を掘り排水管を直接配管していて、健康上の深刻なリスクがあります。 #USApoverty


アルストン氏はAL.comに対するコメントで、バトラー郡とラウンズ群の一部を見て回る間、電力供給の信頼性が低く、もはや機能しない汚水処理タンクが設置された家に住む人に会ったという。

この地域の人々は頻繁に大腸菌や鉤虫など貧困に由来する病気を患っている。こうした病気はアメリカからは100年以上前に根絶されたものだと考えられていたが、ラウンズ群の一部地域では継続して見られている。この地域は州都モンゴメリーから20マイル(約32km)しか離れていないが、多くの居住者は汚水処理システムを設置する余裕がなく、塩化ビニルパイプで自分で下水管を作っている。この下水管は人々の住む家から地上を約30フィート(約9m)つたって溝か空き地に流される。

「(居住者は)安全なように見えますが」ベイラー大学の伝染病の専門家で小児科医のロジェリオ・メジア氏はNPR(公共ラジオ局)に語っている。彼はアラバマ州に鉤虫が現存していることを発見した研究を主導していた人物である。

「しかしアラバマは非常に起伏に富んでいて雨が洪水を引き起こします、その結果、この地域のものは近隣も含む全域に広がっているのです」

全世界では鉤虫は約7億4千万人に感染している。

ブラックベルトという地名はもともとは豊かで肥えた土に因んで名付けられた、しかし奴隷制のプランテーションが設立されてからは別な意味合いを持つようになった。この地は長い間、貧困と人種差別に苦しんできたのである。

貧困と人権について報告書を作成するため15日間のアメリカ視察を実施しているアルストン氏は、ラウンズ群で若者2人と10代1人を含む5人のダウン症患者の住居も訪れた。彼らは雨が降れば溢れる水溜りに下水を垂れ流している家に住んでいる。

バトラー郡でアルストン氏は1人の居住者に声をかけたと報告されている「拷問されている人々に注意を向けてきたのと同じように、(ここの問題ついて)我々が注意を喚起したいと考えています」

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