Twitter says it will judge verified users’ offline behavior https://t.co/IrRdALZtOb pic.twitter.com/N7E2tDvRH2— The Verge (@verge) November 16, 2017
認証バッジを失うことが本当に意味するところとは
THE VERGE
Casey Newton
Twitterは昨日(2017年11月15日)のアナウンスで一部のアカウントから認証バッジを取り上げると発表した。すぐに行動に移され、同社は一部の極右系の個人と団体から認証バッジを取り去った。しかし、5つのツイートとサポートページの改訂を経由して行われたこのアナウンスにはまだ未回答の部分が多く残されている。すぐに思いつく疑問としては何故Twitterはアカウントを停止したり差し止めたりするのではなく認証バッジを取り上げるのかということである。同社はその答えはオフラインでの活動にあるとする。
同社の広報担当者によると、その要旨は次のようなものだ。仮に、あるユーザーがTwitter上のツイートでTwitterのルールを破った場合、そのユーザーに対しては採りうる全ての方法で懲戒が行われる。今回の新しいところはTwitterが認証ユーザーのオフラインでの行動をも監視して、ルールに従っているかどうか判断しようということである。もし、ルールに従っていなければ認証バッジを失うことになる。つまり、仮説として例えば、何もツイートしないで子猫の写真だけ上げ続けている認証ユーザーが実生活でナチス集会を開催していた場合にはツイートを続けることはできるが、認証バッジは失うことになる。
今回のTwitterのポリシーの中でのキープレーズは「削除の理由はTwitterの中と外での行動を反映する」というものだ。昨日までは、ルールは明確にTwitter上の行動にしか適用されていなかった。今現在からは認証バッジが付いている人は現実世界での行動についても責任があることになる。Twitterの最終的な方針がどのようなものになるかは不明であるが、オフラインでの行動をTwitterのルールに採用することはアンチ・ハラスメントの取り組みに予測不能な新しい次元が加わることになる。
Twitterが何故オフラインでの行動を考慮に入れ始めたのか理解するために、ジェイソン・ケスラーのケースを考えてみたい、白人至上主義者のケスラーは8月にシャーロッツビルで the United the Right という集会を主催した人物であり、ごく最近彼のアカウントに認証バッジが付された時にはTwitterのルールについて物議を醸した。ケスラーのアカウントは新しいものだった(以前持っていたアカウントは暴言の後に削除している)、そして今のアカウントでは攻撃的な言動は多々あるものの見たところTwitterのルールに違反しているようではなかった。
一方でケスラーはデモ行進を組織しヘイトスピーチを助長した、これは明らかにTwitterのルールに違反している。これがTwitterを困らせる。「私達の担当者は認証のポリシーに正確に従っています」とTwitterのCEO、ジャック・ドーシーは11月9日にツイートしている。「しかし私達は少し前からこのシステムが欠損していて再構築が必要であることを認識していました」そしてTwitterはアカウントを認証することを一時停止し「新しいプログラム」を作ると述べたのである。
新しいプログラムを作る傍ら、Twitterは半分の措置を導入した。オフラインにおける行動の責任をルールに導入し、一部の極右活動に関わったアカウントを停止したのである。同社は同時に全ての認証済みアカウントを検証したという、その数は全部で約287,000にである。
多くの疑問が返答されずに残っている。Twitterが言う「検証」とは何で成り立っているのか?どのようにしてユーザーのオフラインでの行動を調査するのか?アカウントに対する措置は単に通報に従うだけなのか、それとも積極的にルール違反を探して回るのか?このルールは今あるチームだけで運用することができるのか、あるいは信頼性と安全性に関わる部門を拡張することになるのか?Twitterはコメントを差し控えている。
殆どの人にとって、Twitterの認証プログラムは有名人のアカウントが本物であると確認するためだけに存在しているものだった。これが変わったのは2016年の1月に、同社が極右扇動家のミロ・イアンノプーロスの認証バッジを剥奪したことからだ。この時から認証バッジはTwitterからの支持を意味しているように見えるようになった。
今週の改訂で、Twitterは認証バッジがTwitterからの支持であることを明示したことになる。青い認証バッジは今や識別の印以上のものになり、承認のバッジにもなったのである。このことでTwitterが直面する誰が認証されるべきか、剥奪されるべきか、という議論が拡大する可能性は高い。ポリシーの完成版はまだ検討中のようだが、向いている方向は明らかになっている。
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