2017年11月19日日曜日

男性のための正しい謝り方


「 I'm sorry 」と言いましょう、謝ることと許してもらうこととは違うことを理解しましょう



VICE
Eve Peyser

女性は謝罪する習慣がありすぎると言われます。しかしハーヴェイ・ワインスタインの転落の余波の中で、性的虐待の告発の波が押し寄せてきたことで、反対の問題が明らかになりました。どうやら男性は「ごめんなさい(「 i am sorry. 」)と言う能力を病的なまでに持ち合わせていないらしい。

金曜日に(2017年11月17日)にニューヨーク・タイムズはルイ・C・K(アメリカのコメディアン)が数名の女性コメディアンたちの前で承諾なく突然自慰行為をして見せたことについて詳細を伝えました。「その話は事実です」とC・Kは法的声明の中に記し「その時私は自分自身に自分がやることはOKだと言い聞かせました、私はその時まで事前の承諾なく女性に自分の性器を見せたことがなかったからです、そのことも本当です」

C・Kは「私は自分のしたことについて良心に苛まれています」そして「この件について自分で自分を許すためのものは何もありません」とも書いていますが、彼は実際の罪への償いではなく、「(彼が持っている)力は女性達を上回っていて」その女性達は彼を「敬っていて」、そして彼がコメディ業界でいかに「広く尊敬を得てきたか」を強調して書います。

C・Kの声明文からは3つの単語から成るあの言葉が不思議なことに明らかに欠落していませんか?「 I am sorry. 」

ルイ・C・Kはセクハラで告発された他の有名人男性達とは違い、悪しき行いを事実として素直に認めてはいます。「私が彼女たに与えた傷の深さは、私には想像もできない」と被害者達について述べています。それで、例の3語からなる言葉、「 I am sorry. 」はどうなっているのでしょう、男性にはこれを言うのがそんなに難しいのでしょうか?

謝罪はただ自分が間違っていたと認めるだけのものではなく、自身の今後の行動と考え方を正すという暗黙の約束を提供することです。私は単純に男の子は女の子のように謝罪について教えられていないのだという説を採って、この社会的な過誤を正すための努力の一環として、男性のための正しい謝り方を紹介したいと思います。

・やってはいけない:あなたが傷つけた人のせいにする謝罪


こんなことはあってはいけません。古典的な詐欺的謝罪として次のようなものがあります「申し訳ない、もし[ここで意味不明の動作を入れて]そのように感じさせてしまったならね」。こんなのは酷いものです、あなたにも酷さがわかるでしょう。あなたが謝る相手が誰でも酷いと思うはずです。あなたの行為が誰かを悪い気分にさせたのはあなたがした何かが原因なのです。その責を負って下さい。

女性に対する男性のまた別な偽謝罪の問題として「動揺させてしまい申し訳ない」という言い方があります、これは女性は情緒的に過ぎるという偏見に基づいている、これはむしろ更に酷いと言って良いものです。

・やるべき:被害者の立場に立つ


幼稚園レベルのアドバイスですが、何も言う前に想像してみて下さい、もしあなたがあなたに傷つけられてしまった人だったら、どんな言葉を聞きたいでしょうか?

・やってはいけない:自分の行為を外的要因のせいにする


ニューヨーク・タイムズでの最初の醜聞の報道にワインスタインが応じた時、彼は次のように説明しました「私は60年代70年代を私は生きてきた、当時は行動や職場に関するすべてのルールが今とは違っていた」。この不愉快な映画業界の重鎮はこれは言い訳ではないと記しているけれども、これはまさに言い訳そのものです。こういう言い訳をする時、人は自分のしたことについてすべての責任を負うつもりがないことを示しています。

アンソニー・ラップが自分が14歳だった時のセクハラ被害でケヴィン・スペイシーを告発した時、スペイシーは「そうした接触があったことは覚えていない」と述べました。

「私がもし彼が言うようなことをしたのなら、私は酒の上での不適切な行動について真摯な謝罪を彼に伝えなければならない」とスペイシーは述べています。アルコールのせいにすることは、14歳の少年に襲いかかろうとしたことのなんの言い訳にもならないし、被害者を更に傷つけるだけのことです。

・やるべき:全てのことについて謝る


時にあなたが物理的に起こしたことよりも謝るべきことが多くなる場合があります。ルイ・C・Kは数年間告発を否定し続け、ニューヨーク・タイムズの報道が出てからついに認めることになりました。彼は声明で「私は自身の行為について良心に苛まれています。そして私はこのことから学び、このことを克服したいいと考えています」。彼は彼のセクハラ事件について正しい報道をしていた記事を否定し続けてきたことについて謝罪しませんでした。9月には彼はニューヨーク・タイムズに対し「私はそのことについて答えるつもりはない、ただの噂にすぎない」と否定して被害者を深く傷つけたのでした。

・やってはいけない:話をすり替えて自分を被害者にする


スペイシーはラップへの謝罪の中で、自分が同性愛者だと告白しました。おそらくは話題を変えるか自分自身を秘密を抱えた被害者にしようと試みたのでしょうが、スペイシーの声明に対する否定的な反応を誇張して同情を誘うのは困難なことでした。”中傷と闘うゲイ&レズビアン同盟”のサラ・ケイト・エリス会長からトレバー・ノア(南アフリカ出身のコメディアン)、ビリー・エイチュナー(アメリカのコメディアン)まで、全ての人がスペイシーの声明に反発し、セクハラの加害者に対してとなると人々は自己憐憫にも殆ど忍耐を持たないことを示したのでした。

また、ある男性が自身が気を失っていた間のジョージ・タケイの痴漢行為について告発した時、このスタートレックシリーズのスター俳優は全ての申し立てについて否定し、ツイート(今は削除済み)で「ロシアのボット」が「私に対する主張を大げさなものにしたのだ」と述べたのでした。


・やるべき:「 I'm sorry. 」と言いましょう


「 I'm sorry. 」とただ言うだけのことを避ける方法は100万もあるようです。ルイ・C・Kは「私は良心に苛まれています」と述べました。

ケヴィン・スペイシーは「私は酒の上での不適切な行動について真摯な謝罪を彼に伝えなければならない」と述べました。

ハーヴェイ・ワインスタインは「過去に私が同僚に対したやり方が多くの苦痛をもたらしたことについて見直し、心からお詫びを申し上げる」と述べました。

元アートフォーラムの出版者で9人の女性にセクハラで訴えられた後に解雇されたアート・ランデスマンは「私は自分が一線を超えてしまったことは認識しており、私はそれを正そうと努力しています。私は誰かを意図的に傷つけようとしたことはありません」と述べました。

こんなのを上げていけばキリがありません。

単に「 I'm sorry. 」と言って下さい。そして謝ることと許してもらうことは違うことを理解して下さい。実際、謝ることにあなたがどう感じるかは関係がないのです。それはあなたが一方的に他人に与えた苦痛についてであって、あなたが自分がしたバカげた行動に後悔の念を持つのは、見咎められたからではなく、あなたが間違っていたからです。

実際、極めて基礎的なことですよ。

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