2018年3月8日木曜日

死刑囚は失敗した死刑の最中死を願っていた


死刑囚の弁護士「これは明らかな死刑執行の失敗で拷問と表現できるもの」


Emily Shugerman
6 March 2018

死刑執行に失敗して生き延びたアラバマ州の死刑囚は一連の出来事の最中、痛みに耐えかねて死を願っていたという。

先月、アラバマ州はドイル・リー・ハム死刑囚に致死注射による死刑を執行しようとしたが、殺すことができず夜半前に執行を停止した。

ハム死刑囚のバーナード・ハーコート弁護士は、死刑執行が中止されたのは医療スタッフが死刑令状が失効する前に致死注射をするための静脈を見つけることができなかったことが原因だと主張している。ハーコート弁護士が今週提示した医療検査の報告書によれば、この出来事の後ハム死刑囚には少なくとも11ヶ所に刺し傷があったという。

アラバマ州更生保護局のジェフ・ダン局長は当初メディカルスタッフがこの死刑執行を中止したのは「令状が失効する前に適切な静脈を見つけることができないと判断したためだ」と主張していた。彼は後に死刑執行が中止になる唯一の理由は「時間の遅延だ」と述べている。

執行失敗から3日後のマーク・ヒース医師によってまとめられたこの医療報告書によれば、ハム死刑囚は適切な静脈を見つけようとした医療スタッフによって繰り返し脚を刺されたという。彼によれば死刑執行チームは静脈を探そうとして最終的に鼠径部まで移動した。この処置は極度の痛みを伴うものだったと彼は述べている。

「ハム死刑囚はこの間『終わりになる』ように医師が適切な静脈を見つけることを願うようになっていた。これは激痛を経験し続けるよりは死を願ったからである」とこの報告書には記されている。この報告書にはハム死刑囚が恐怖と寒さで震え続けていたことも書かれている。後に彼は医師に対し死刑執行の悪夢と幻覚を経験したと話している。

「これは明らかな死刑執行の失敗で拷問であると正確に表現できるものです。」とハーコート弁護士はこの出来事の後、短い声明を出した。

アラバマ州更生保護局のボブ・ホートン広報は局としてはハム死刑囚が拷問されたという主張には同意しかねると述べた。彼は報告書の言い分についてそれ以上のコメントは控えるとしている。

ハム死刑囚は1987年にホテルの受付担当者を殺害した罪で有罪判決を受け、それ以来収監されている。彼は2014年にガンと診断されている。ハンコート弁護士はこの病気によって彼の静脈が収縮し、死刑執行を不可能にさせたのではないかと話している。アラバマ州検事当局はガンは鎮静状態にあると述べている。

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