"There is no justice under the occupation and this court is illegal." https://t.co/gjp8kZWx18— Al Jazeera English (@AJEnglish) March 22, 2018
イスラエルの兵士を平手打ちして逮捕され、その映像が世界に広まったパレスチナの少女に判決
Jaclynn Ashly
3/22/2018
ベツレヘム、占領されたヨルダン川西岸地区 -
勾留されているパレスチナの10代の活動家アヘド・タミミはイスラエル軍検事との司法取引で合意し、8ヶ月収監されることになりそうだ。
17歳の彼女は2017年の12月、彼女が2人のイスラエルの兵士をナビサリフの自宅の前で平手打ちし叩きつけて逮捕され、その時撮影された映像が世界に広まった。判決は水曜日にラマラの近くにあるイスラエルのオフェル軍事裁判所で非公開で言い渡され、世界の注目を集めていたこの裁判が終結することになった。
タミミの弁護士であるギャビー・ラスキーによると、当初彼女に対し申し立てられていた12の罪のうち4つを罪に問うことと引き換えに彼女はこの取引を受け入れたとしている。残る8つの罪の中には、投石や「テロの扇動」といったものも含まれていたが、これらは検察側によって取り下げられることになった。
アヘドの父親バッセム・タミミによると、アヘドは裁判官に判決を言い渡された後、法定で「この占領下では正義はありません、この裁判所は不法なものです」と述べたという。
タミミは2人のイスラエル軍の兵士を「攻撃」したことで有罪となったが、他に「2つの付加的犯罪行為」があるとされた。イスラエル軍の声明によれば、彼女がイスラエル兵士を「混乱」させ、「扇動」行為をしたのだとされる。
タミミが既に監獄で過ごした3ヶ月は判決の刑期に加えられることになるとラスキーは話した。また彼女は1500ドルの罰金刑も受けている。
先月、裁判官はタミミの裁判を非公開で行うことを決定した。月曜日にイスラエル軍事高等裁判所は公開法廷で裁判を行うようにというタミミ側の要求を却下した。この決定を受けてラスキーは「私たちはアヘドが公平な裁判を受けられないことは理解しています」と述べていた。「イスラエル軍事裁判所ではパレスチナ人にとって司法取引が最善の策です」。
タミミ家の女性たちに対する有罪判決
タミミは彼女とイスラエル軍の兵士が対峙した動画がソーシャルメディアで広く共有された後、軍による夜通しの襲撃を受けて逮捕された。彼女の母親ナリマンはFacebookでこの様子をライブストリーミングしていて逮捕されたという。
最初の動画が撮影される少し前、イスラエル軍は15歳のアヘドの従兄弟の顔面をゴム弾で狙撃したと伝えられている。
1月にアヘドとナリマンは揃って「凶悪な暴力」や「扇動」など様々な罪で告訴された。
ラスキーはナリマンも司法取引を受け入れると話した。彼女は娘と同様に8ヶ月の刑期の判決を受け、既に収監されている分は考慮される。イスラエル軍の声明によると、ナリマンは「扇動を喚起したこと」とイスラエル軍の兵士を「混乱させ攻撃したこと」で有罪になった。また、ナリマンは1700ドルの罰金刑も課される。
2人は7月に釈放されることになる予定だ。
「これが占領軍が私たちを罰するやり方です」とバッセムは判決の後に話した。「この占領そのものが違法なのですから、占領軍の決定は全て違法で正義ではないはずです」
同様に物議を醸した動画に登場していたアヘドの20歳の従兄弟ノウルもイスラエル軍の兵士を「攻撃」したとして有罪判決を受け、軍の声明によると、これまでに収監されていた時間分の刑期と576ドルの罰金刑を課せられている。
「彼女は公平な裁判を受けることはできない」
パレスチナの囚人たちの人権団体アッダミールの責任者であるサハル・フランシスはアル・ジャジーラに対しイスラエル軍事裁判所では「殆どのケース」が司法取引で結審すると述べた。
「彼ら(パレスチナ人)はこのシステムを信頼していません。自白は全て拷問、虐待、強制によるものです」と彼女は話す。パレスチナ人は最初の尋問の時に虐待と強制によって得られた「自白」に基いて裁判を続けさせられるのだとフランシスは言う。
パレスチナ人はイスラエル軍事裁判所ではほぼ100%有罪となることが決まっていて、パレスチナ人にとって公平な裁判の望みは殆ど残されていない。国際パレスチナ子供保護団体(DCIP)によると、2012年と2015年の間に同団体の弁護士が関わった297の裁判のうち295件が司法取引によって結審した。
「この軍事裁判所は50年にも及ぶ(軍事)占領下にあって公平な裁判を行う能力がないのです」とフランシスは話す。
最初の訪問
タミミの裁判に先立ち、38人の著名な法律専門家からイスラエル軍の指揮官ナダフ・パダンに対し、この10代の少女を解放するようにという手紙が提出された。この法律家には、南アフリカ、カナダ、オランダ、アメリカ、などの国籍の人々が含まれていた。
法律家たちはこのケースはイスラエルが日常的にパレスチナの子供たちの権利を侵害していること、そしてイスラエルの「偏っていて不公平な軍事拘束制度」の存在を表す良い例であると指摘した。
パレスチナ人は同じ罪を問われて民事法廷で裁かれるイスラエル人よりも軍事法廷で厳しい判決を受けることになる。この2層構造の司法機構は「占領地域に於いて人種と国籍を元に分類されている」と手紙では述べられている。
月曜日にバッセムはイスラエルのハシャロン刑務所にいる彼の娘と妻のところに2人が3ヶ月前に逮捕されてから初めて訪問することができた。
「会いに行く前の日は寝ることができませんでした。数ヶ月の間私は、彼女たちがどうしているか、会うことができたらなんと言おうか、ずっと考えていました」とバッセムは話した。彼もまたイスラエル軍には何度となく逮捕された経験がある。
「彼女たちを見るのが難しかった。様々な感情が湧いてきました、幸せと悲しみを同時に感じたのです」と彼は話した。
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