2018年1月29日月曜日

サンドイッチの炭素排出量についての極めてイギリス的な研究


EARTHER
Ari Phillips
25/1/2018

私は自宅でサンドイッチをほぼ毎日作る。でも今日までマスタードを絞り出したりチーズをスライスしたりする時にサンドイッチのカーボンフットプリント、温室効果ガスの発生について考えたことはなかった。このイギリスの最新の研究によって全てが変わった、私の比較的低炭素な食事について少し褒められたような感じである。

マンチェスター大学の研究者たちは、自家製からパックされた製品まで40種類のサンドイッチを、この人気のランチメニューが気候に与える影響について検証するために分析を行った。材料からパッケージまで全てを考慮した場合、どうやら三段重ねのBLT(ベーコン、レタス、トマトのサンドイッチ)を食べるのが最も地球環境のために良いようだ。

というのは冗談である。

彼らが実際何を発見したのかというと家でサンドイッチを自分で作ると同じような出来合いのものを買ってくるよりも炭素の排出量が半分になるということだ。店舗に並べるまでの包装、輸送、冷蔵による温室効果ガスの発生が大半である。サンドイッチを冷やしておくことが炭素の排出量の4分の1を占める。

「一度製品としてのサンドイッチを作ってしまうと店舗に並べて売るまで冷やしておく必要があります。自宅でサンドイッチを作ってその日のうちに食べるならその必要はありません。」とこの研究では述べられている。

また、売られているサンドイッチは家庭で作るものに比べて流通過程のフードロスにより約20%多くの材料が必要になること、そして保守的な消費期限の設定が無駄を増やしていることも述べられている。

この研究の著者の1人であるアディサ・アザパジッチ氏は「消費期限は通常極めて保守的なので私たちはそれを延長するためにラベルを付け替える必要があります。市販のサンドイッチは厳格な製品検査を受けているので現在の消費期限を過ぎてから消費しても通常は問題ありません。」と述べている。

ここで覚えておかなければならないのはこの研究が見ているサンドイッチはイギリス仕様のものということだ、PB&J(ピーナッツバターとジェリーのサンドイッチ)を愛するアメリカ人は滅多に食べるようなものではない。この研究では24種類の市販のサンドイッチを取り上げているが、それぞれ平均して4つの材料が使われており、2種類を除いた他には全てマヨネーズが使われていた。炭素の排出量という意味で最悪の10番目までには、エビとマヨネーズ、ハムサラダ、そしてソーセーとブラウンソースのサンドイッチが含まれている。

市販のサンドイッチでは、卵マヨネーズとクレソン、ツナとスイートコーン、チキンとスイートコーン(これは極めてイギリス的である)、この3種類だけが家庭で作る場合の低炭素に近づいたものとなった。

自家製のサンドイッチについてはお店で買えるものとの比較のために、16のハムとチーズの組み合わせだけを用意した。家庭で各々が作るサンドイッチにはあまりにも多くの想定が必要になるためこの研究ではこのような方法をとった。「市販のレシピは標準化されているが、自家製のサンドイッチのレシピは毎回同じであるとは限らない」と記されている。

この研究には他にもいくつか限界がある。アメリカとイギリスのサンドイッチについての習慣や材料調達の違いも考慮されていない。この研究では市販のサンドイッチは毎日新鮮に調製され、その日のうちに製造所から小売店に冷蔵された環境で配送されると仮定している。これは誇張のように思える。

全体としてこの研究ではイギリスで1年間に食べられる115億個のサンドイッチの生産によって、860万台の自動車と同じ温室効果ガスを発生させていて、平均して1個のサンドイッチにつき12マイルを走行したのと同じ二酸化炭素を排出しているとされている。

この情報を実際に気にしている人のために、いくつか個人的にできることがある。この研究ではレタス、トマト、チーズ、肉など高い炭素の排出量を持つサンドイッチの材料を避けることを提案している。これはトーストを食べる時が来たということだろうか。

この研究の筆者は出来合いのサンドイッチの炭素排出量は包装や他の無駄を減らすことによって半分まで減らすことができるとしている、「しかし、こうしたことは消費者行動の変化を含むため、実現は極めて困難である」。

さて、戻ってサンドイッチを食べようか。

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