2018年7月24日火曜日

Googleはブロックチェーンをクラウドサービスに取り込みたい


Google クラウドは Digital Asset の独自プログラミング言語を利用してブロックチェーン・アプリケーションを作成することになる。


The Verge
Shannon Liao
Jul 23, 2018

今日、Google はニューヨークを拠点にするスタートアップ企業、Digital Asset との提携を発表した。Digital Asset はブロックチェーンをベースにしたアプリケーションを開発するためのツールを作っている会社である。Google は他にも、分散アプリケーションの開発を支援するスタートアップ企業 BlockApps とも提携したことを先週の水曜日に発表している。

Google はブログで、クラウドサービスの利用者は Digital Asset と BlockApps の技術によって、「分散型台帳技術フレームワークを利用する方法を探る」ことができるようになる、と書いている。これが利用者に対してどのように機能するのか、プロプライエタリなソフトウェアにアクセス可能になるのかどうか、正確なところははっきりしていないが、これ以上の詳細が今週の Google Next '18 イベントの間に明らかにされるはずだ。また、同社は今年後半に Google Cloud Product マーケットプレイスで、ブロックチェーンをベースにしたプラットフォーム、Fabric と Ethereum を用いて構築されたアプリケーションを導入する予定だとしている。

Digital Asset の CEO、ブライス・マスターズはブログの記事で、この提携によって「開発者にフルスタックの開発環境を提供し、それによってウェブベースの革新的なブロックチェーンの可能性を解き放つことができるようになる」と述べている。また、Digital Asset はアーリーアクセス版のソフトウエア(2019年にリリース予定)の提供と引き換えに、「 Google クラウドには Digital Asset の規模では接触できなかった様々な業界の幅広い開発者たちに Digital Asset が行き届くように支援をしてもらうことになる」と The Verge に語ってくれた。これは Google がアーリーアクセス版には支払いをしていないことを認めたことになる。

この動きは、Google が、クラウドサービスで Google Cloud よりも市場シェアが大きい Microsoft Azure と Amazon Web Service に対して優位に立つためにデジタル台帳技術を取り入れようとしていることの現れである。また今回の発表は3月にブルームバーグが伝えた、Google はデジタル台帳技術の経験を持つ企業への投資と買収を行っているが、Digital Asset と BlockApps の買収については特に具体的な興味は示していない、という話が確認されたことになる。

Digital Asset との賢い契約による提携によって、Google の開発者たちは独自のプログラミング言語を利用することができるようになる。そこから Google の開発者たちはブロックチェーン・アプリケーションを作成し、Google はそのアプリケーションを他の会社にライセンス提供したり、顧客にアプリケーションを利用させることができるようになる。

Google はブロックチェーンに数年前から興味を持っていた。CBInsights によれば、同社は2012年から2017年の間に、日本のSBIホールディングスに次いで2番目に積極的にブロックチェーン・テクノロジーに投資した会社である。

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