2018年7月30日月曜日

ニュートンの「プリンキピア」を含む800万ドル相当の希少本が2人の男性によって盗まれていた


古書保管係と古書販売業者がカーネギー図書館の希少本室から数百点の収蔵品を盗み出していた


Motherboard
Michael Gaynor
Jul 24 2018, 6:34am

「プリンキピア」として知られるアイザック・ニュートンの著書「自然哲学の数学的諸原理」は最も重要な科学文献の1つであり革命的な「ニュートン力学」が著されたものである。先週この本はピッツバーグのカーネギー図書館の希少書籍の中から約20年前に盗難されていたことで注目を集めることになった。

ピッツバーグがあるアレゲニー群の当局によると、図書館の元古書保管係と古書販売業者が800万ドル以上の価値がある書籍を図書館から盗み出して売り捌いていたという。その中に90万ドルの価値がある「プリンキピア」も含まれていた。この元古書保管係グレッグ・プリオールと古書販売業者ジョン・シュールマンは金曜日にこの罪で逮捕された。

図書館の希少図書室から盗まれた300点以上の中には、ジョージ・ワシントンの日記やアダム・スミスの「国富論」のようなものも含まれている。検察官によれば、盗品の多くはよく見える場所に置かれており、プリオールによって数ブロック離れたシュールマンの本屋まで仕事の後に持ち出されたのだという。時にはプリオールは精密ナイフでページを切り取り表紙だけを棚に戻しておくこともしていた。

この手法は1990年代後半、プリオールが当局にオリバー・ルームと呼ばれる閉架書庫からシュールマンに本を販売することを申し出た時から始められたと伝えられている。検察官はまだ2人がどの程度のお金を得たのかはっきりさせてはいないが、書店側はプリオールに対し2010年から2017年の間に117,700ドルの小切手を融通し、同時期に17000ドルの現金を渡していた。

本や一部のページが失われていることは2017年4月に行われた外部監査で明るみに出され、プリオールは解雇された。現在まで約110万ドルに換算される収蔵品が取り戻されており、その中にはペンシルベニアにあるシュールマンの倉庫にあった42点も含まれている。

ニュートンの「プリンキピア」は盗まれた書籍の中で最も価値があるもので、この数年内に他の古書販売業者に95,000ドルで販売されており、その後、個人のバイヤーに191,000ドルで売られている。「プリンキピア」は既に取り戻されており、現在は地方検事局に安全に保管されている。

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