米国小児科学会が子供の食品中の化学添加物について警告

Because children have a lower body weight, they are particularly susceptible to possible toxins. https://t.co/gMtlIPbbMQ

— Science News (@ScienceNews) July 27, 2018

子供は体重が軽い分、毒性の影響を受けやすい

Science News
LEAH ROSENBAUM
JULY 23, 2018

米国小児科学会は食品やプラスチックの包装に含まれる８種類の化学物質を子供から避けるように注意を促している。7月23日に小児科学会から発表された報告書によれば、これらの化学物質は体重の軽い子供にとっては特に有害である可能性がある。同様に妊婦も同化学物質を避けるべきだとされる。また、出来合いの食品を多く食べる低所得者世帯でこのリスクは大きくなるという。

指定された化学物質の中には加工肉に防腐剤として添加されることが多い硝酸塩と亜硝酸塩が含まれている。また、プラスチックの強度を確保するために用いられ、癌、肥満、心臓血管疾病に関係付けられてきたビスフェノールA（BPA）も含まれている。プラスチックに柔軟性を与えるために用いられるフタル酸エステル類、水分や油分による汚れを避けるために使われるパーフルオロ化合物（PFC）もリストに載せられている。こうした化合物は、内分泌攪乱、肥満、細胞がインスリンに適切に反応せずにホルモンの過剰生産を引き起こすインスリン抵抗性に関連付けられている。

こうした化学物質の中には子供の多動性を増加させるような神経認知に影響を与える可能性があるものがあるとシアトルのワシントン大学の医師、疫学者で今回の報告書の共著者の１人であるシーラ・サティアナラヤナは話している。

科学者たちは化学物質の与える効果を直接人間で試験することはできないため、化学物質への接触と疾病の間に相関性があることだけが示されており因果関係は示されていない。

こうした化学物質を避けるために、報告書では保護者に対して新鮮なものかあるいは冷凍の製品を選ぶようにして、BPAが含まれる可能性のあるプラスチック包装の加工肉や金属の缶詰食品は避けることを提言している。また、熱によってプラスチックから化学物質が引き出されることを避けるために、プラスチックの容器を食器洗い機や電子レンジに入れないようにするべきだとしている。

研究者たちはこの報告書によって添加物についてより厳格な規制が促されることを希望するとしている。

「すべての保護者は子供に食べさせているものについて知っているべきです」とサティアナラヤナは話している。