2018年6月16日土曜日

アルベルト・アインシュタイン:自由な思考と偏屈な態度


新しく公開された日記によれば、アジアへの旅行中のアインシュタインは共感の態度に欠けていたようだ


The Guardian
Wed 13 Jun 2018

アルベルト・アインシュタインの人道主義者としての評価は彼の科学者としてのそれに匹敵するものだ。1930年代に彼は人種差別を「白人が罹る病気」として激しく非難した。「私自身がユダヤ人なので、差別の被害にあっているアフリカ系の人々の感覚を理解し共感することができるのかもしれません」と分析していた。それ故に1920年代にアジアへ旅行した時に人種差別的なコメントをしていたことはショッキングなことである。新しく公開された彼の日記によると、中国人について「勤勉で、不潔で、愚鈍」であり「奇妙な群れを作ったような国」だと述べている。謙虚さと親切さを称賛してもいるが、同時に当時の人口統計学的な脅威に対する警戒を繰り返し述べている。「彼ら中国人が他の全ての人種に取って代わることになるとしたら残念なことだ。我々のような人種の人間にとっては、考えただけで言い表せないくらいおもしろくないことだ。」

共感と賢さで有名な人物がどうしてこのような文章を書いたのだろう?その答えは「他者に対する憎悪が多くの場所で蔓延している今日の世界では非常に重要なものでしょう。… アインシュタインでさえも時には異世界で自己認識するのに苦労していたということかもしれません。」とこの「日記」の編集者は記している。

こうした中国人に対する見解は当時広く知られていたが、普遍的なものではなかった。それでも、これらの偏見が明らかにアインシュタインにも影響を与えている。彼の個人としての進化がこうしたものから彼を解き放ったのかもしれない。しかし、アインシュタインが精力的に偏見を取り除いて、自由な思考で仕事を続けていた頃に、あまりものを見ることをせずに偏屈な表現をしていることは印象的なことではある。

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