2018年6月21日木曜日

テスラがハッキング、窃盗、情報漏洩で元従業員を訴える


イーロン・マスクは今週「妨害工作」について言及していた

The Verge
Andrew J. Hawkins
Jun 20, 2018

テスラは水曜日元従業員に対し、同社のシステムをハッキングし、「数ギガバイト」のデータを未知の第三者に渡したとして法的措置を講じる手続きをとった。この訴追はテスラのCEOイーロン・マスクが最近言及した元従業員による「妨害工作」に関連したものだ。

テスラに訴えられたのは、ネバダ州にある同社のギガファクトリーでプロセス技術者だったマーティン・トリップという人物である。テスラはトリップが「同社の取引に関する機密情報を違法にハッキングして取得し、第三者に情報を渡した」としている。トリップはこのために「ハッキング・ソフトウェア」を3人の従業員のコンピューターに仕込み、定期的に機密情報を持ち出していたと同社は主張している。

テスラによればトリップは既に生産用オペレーティングシステムをハッキングしていたことは認めていて、同社は彼が盗み出した情報についてメディアに間違った話を伝えていたとを非難している。この訴訟はネバダ州の連邦裁判所に提起され、CNBCによって最初に伝えられた。

トリップはテスラの工場におけるパンクしたバッテリーセルについてのニュースの情報源になっていたとテスラは主張している。

例えば、トリップはモデル3車にパンクしたバッテリーセルが使われていると主張していた。パンクしたセルが使われることは、車にもバッテリーにもその他についても全く無い。トリップはまた、テスラが製造過程で排出する「廃棄物」の量と価値について真実を大きく誇張し、テスラが新しい製造設備を稼働させるのが遅れていると誤った主張をしていた。

この訴状ではトリップがどのメディアに情報を流していたかは特定されていない、しかし今月始めにビジネス・インサイダーがテスラの工場に於ける廃棄金属の浪費とパンクしたバッテリーセルについて元従業員の話を情報源として記事にしている。

マスクは先週のテスラの従業員に配信したメールの中で元従業員による妨害工作について言及し、この件に対する法的措置についても仄めかしていた。この従業員はテスラ生産システムの「コードを直接書き換え」、「大量の重要なデータを」第三者に送っている、としていた。

マスクは「ウォールストリートの空売り筋」「石油、ガス会社」「ガソリン/ディーゼル車を扱う多数の自動車会社」がこの件に関係している可能性を疑っていた。「排気ガスについて大きな不正をするような人たちだとしたら、他の方法でも不正をしようと思うのではないだろうか?」と彼は書いていた。

テスラはモデル3の増産に苦労しているところで、工場内と供給体制の中のボトルネックに直面している。同社は第三四半期の事業報告の前にモデル3を週に5,000台生産する体制を作ろうと躍起になっている。これはニッチな高級電気自動車会社である同社が巨大市場の中に地位を確保するための試みでもある。

トリップの弁護士には直ぐに連絡はつかなかった。またテスラの広報もコメントを控えている。

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