2018年6月13日水曜日

ローレン・パウエル・ジョブズの団体は「志を同じくする」なら営利企業も支援する


志とは人々が自身の潜在能力を全て発揮できるように手助けをすること


9to5Mac
Ben Lovejoy
Jun. 12th 2018

スティーブ・ジョブズは常々 Apple は世界をより良い方に変えようとしているのだと話していた。そして彼の妻ローレン・パウエル・ジョブズも営利企業にそれができるという同じ考えを持っている。

ワシントン・ポストが記すパウエル・ジョブズのプロフィールによれば、彼女が設立したエマーソン・コレクティブという団体は、その企業が「100%私たちと志を同じくする」ならば、非営利団体だけでなく営利企業も支援する団体である。

昨年、エマーソン・コレクティブがメディア企業 The Atlantic の過半数を買収したのはこれが理由である。

その志とは人々が自身の潜在能力を全て発揮できるように手助けをすることだ。

私たちの組織は人々が自分の潜在能力を全て発揮して生きるために、その機会の障害になるものを取り除くことを目的としたものです。ローレン・パウエル・ジョブズによって設立され、率いられています。私たちは主に教育、移民制度改革、環境、健康、その他の社会の公正さに貢献することを中心に活動しています。私たちは広範囲な方法論と戦略を取っています。起業家と専門家、親と政策立案者、弁護士と経営管理者のようなパートナーシップを利用し、変化を促し平等を促進するための革新的な解決策を発展させて実行しようとしています。

エマーソン・コレクティブでは勤勉さと自立が重要であると同時に、全ての人がその恩恵を受ける機会を平等に得てはいないことを主張している。貧困に囚われた人たち、十分な教育を受けられない人たちにとっては彼ら自身だけでは決断も努力も十分にはできないとする。

パウエル・ジョブズはワシントン・ポストへの話の中で、エマーソン・コレクティブは問題を解決できる偉大なリーダーを見つけようとしていて、それが起業家であるか非営利団体の運営者であるかには関わらないのだと言う。

エマーソン・コレクティブは伝統的な慈善事業の枠にとらわれずに活動しているように見える。その世界観も徐々に明らかになってきている。テクノロジーの自由主義を加味した中道左派というところだろうか。しかし、これでは全体の重要な計画が言い表せていない。彼らの社会への変化を促す方法論は、単純に良いものに資金が集まるだけでは十分ではないことを示唆している。この、パウエル・ジョブズが設計したエンジンは、所謂シンクタンク、財団組織、ベンチャーキャピタル、メディア企業、芸術後援者、活動家集団というようなものと同じ部品からできている。しかし確かにオリジナルの創造物である。そして非常に強力なものである可能性がある。「私は私たちの組織を偉大な先駆者たちが難しいことに挑戦できる場所にしたいと考えているのです」とパウエル・ジョブズは最近私に話してくれた。「私はお金よりも場所を用意したいのです。…もし単に小切手を書いて渡すだけでは、直ぐにお金がなくなるだけで何も解決しないでしょう」

彼女は特に教育を行き届かせることを使命として取り組んでいて、重要なことだと考えていると言う。

「学校は私にとって本当に役に立つものでした」と彼女は言う。「私は学校に良い思い出があります。ですから、学校でできるだけ長い時間を過ごして勉強したいと考えることは私にとって素晴らしく、やりがいのあることだったのです」。彼女が通っていた高校から大学に進学するのは卒業生の半分以下の人たちだったが、彼女と兄弟たちは大学進学を決断した。学生ローン、アルバイトを掛け持ち、奨学金、そして家族からの少しの援助を受けて、彼女はペンシルベニア大学の入学金を支払った。そこで彼女は経済学、政治科学、フランス語を学んだ。「私は大学に進学することがなかったら、今の人生で得られている機会を得ることができなかったと心の底から信じています」。教育はエマーソン・コレクティブにとってやりがいの大きい主題になるだろう。「私と一緒に働いている学生たちにとっても、学校は重要なものであると私は考えています」と彼女は言う。「学校は周りにあるどんなものよりも大きい、あらゆる将来への入り口なのです。私にとってはまさにそうでした」

パウエル・ジョブズはスティーブと暮らした22年間を「私の人生で最大の幸せ」だったと語っている。

ワシントン・ポストの記事全文も読む価値のあるものです。

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