2018年6月15日金曜日

Googleはアフリカ系とラテン系の従業員を維持することに苦労している


アフリカ系とラテン系の従業員は白人やアジア系の従業員よりも頻繁に職を離れている


The Verge
Jacob Kastrenakes
Jun 14, 2018

今日、Googleは多様性年次報告書を公開した。このデータの中には従業員の離職率、つまり従業員がどの程度頻繁に同社を離れているかが詳述されている。そこにGoogleがさらなる多様性を確保し模範的な労働体制を形成する上で抱えている問題点が示唆されている。アフリカ系とラテン系の従業員は白人やアジア系の従業員よりも頻繁に職を離れている。

このことが特に問題なのは、アメリカのGoogleの全従業員のうちアフリカ系は2.5%しかおらず、ラテン系の従業員はそれよりはやや高いが3.6%に留まっているためだ。因みに、アメリカ合衆国国勢調査局によるとアメリカの全人口のうちアフリカ系は13.3%でありラテン系は17.8%であるとされる(複数の人種を報告した人は含まない)。そして、アメリカのGoogleの全従業員のうち所謂白人は53.1%であり、アジア系の人は36.3%である。

Googleはこの不均衡な離職率は多様性から得られる利益の可能性を損なっていると話す。「私たちは高い離職率に繋がる原因を理解して改善するために一生懸命取り組んでいます」とGoogleの多様性と包括性の責任者であるダニエル・ブラウンが記している。Googleは、信じられないくらい明らかなことに聞こえるかもしれないが、「疎外感を感じさせないことが低い離職率に繋がる」ことを理解したため、より包括性を感じられるようにすること、会社の中で所謂有色人種の人たちが目立って活躍できるようにすることに取り組んでいるのだと話している。

「簡単に言えば、従業員の多様性を改善するためには単に雇い入れるだけではなく、多様な従業員を育て、進歩させ、維持して、包括的な企業文化を育まなければならないのです」とブラウンは記している。

画像:Google

この離職率のデータではGoogleを離れるのは男性の方が女性よりもわずかに多いことも示されている。これはGoogleが女性の従業員を引き止めるために良い仕事をしていることを意味しているのかもしれない、しかし、この数字はGoogleを離れる理由は説明されていないので、必ずしもこうした比率が良いことなのか悪いことなのか明確ではない。例えば、男性は女性よりもシリコンバレー内で転職が簡単であることが理由になっている可能性もある。

Googleの全体的な多様性の数値は性別に関しては基本的に変化がないことを示している。過去4年間と同様、同社で女性が占める割合は31%弱である。アフリカ系とラテン系の従業員の比率もほぼ横ばいのままで0.1%の増加となっている。2つ以上の人種的なルーツを持つ人の割合は若干増加し3.6%から4.2%となった。アフリカ系、ラテン系の人でリーダーの地位に就いている人の増加は極僅かであり、こうした地位についている人の多様性はさらに低いものとなっている。

0 件のコメント:

コメントを投稿