2018年9月1日土曜日

人間大のオオトカゲがフロリダを震撼させる


「アライグマのロッキーを食べたはず」


Science Alert
TAYLOR TELFORD, THE WASHINGTON POST
31 AUG 2018

リザードキング現る、と言ってもジム・モリソンのことではない。本物のトカゲの王様、「バンブー」と名付けられたミズオオトカゲが南フロリダに現れて捕まえられず周辺住民を震撼させている。

全長6フィート、体重100ポンド(1.8m、45kg)の怪物は月曜日以来フロリダ州デイビーのブロワードカントリー街を這い回っていて、釣り針、猟犬、あるいは人の手などによる捕獲のための努力を全て掻い潜っている。

専門家はこの巨大なトカゲは、東南アジアに生息するミズオオトカゲだと確認している。この種はコモド島の「コモドドラゴン」に次いで2番目に大きなトカゲである。


このトカゲは非常によく鼻が利き、アジアでは行方不明者や死者の捜索に使われることさえある。

バンブーは8月27日リーバーマン家の裏庭に初めて姿を現し、その後も何度か戻ってきている。一家は当初あまりの大きさにワニだと思ったという。しかし彼は細身の体をしならせ、二股に別れた舌を持っていた。

「恐竜みたいでした」とその家に住むマリア・リーバーマンが WSVN 7 ニュースに語っている。「子どもたちが悲鳴をあげていました。私たちは丁度ジュラシックパークを見たところだったので、どうかしたのかと思いました」。マリアと彼女の夫ザックには2歳と4歳の子供がいる。子どもたちはこの生物が現れてから怖がって外に出ていない。

このトカゲはトカゲとしての特性を全て発揮している。日向ぼっこをし、草むらの中を這い回り、ガラス戸の前に現れることもある。

家族の恐れに反して、バンブーの方は人間を恐れる様子を見せていない。ザックはベースボールバットで脅かそうとしたが、彼は恐れずに向かってきた。「彼は家の前まで私について来ました」とザックは WSVN に話している。「彼はアライグマのロッキーを食べたはずです、彼のお腹はいっぱいになっているように見えますから。考えたくもないですが、彼の動きは小さな子どもに襲いかかるような時には物凄く速くなると思います」

ミズオオトカゲは小型の哺乳類を捕食するが、マイアミ動物園のロン・マジルによれば通常食べるのはネズミや鳥、卵である。可能性として、このトカゲはデイビーを歩き回っているうちに小さな犬を捕食することはあるかもしれない。

「人間を襲うことはありませんが、強力に噛みつきますし鋭い爪も持っています。追い詰められた場合にはどうにかしようとするかもしれません」とマジルは WSVN に語った。

フロリダ中を這い回る他の多くの自然種でない爬虫類と同じように、このミズオオトカゲはペットとして買うために人間がこの地に持ち込んで、それを持て余して自然に放したものである。彼らはフロリダで繁殖し、多くの土着の動物たちの脅威になっている。そして彼らは木にも登る。

このデイビー周辺を歩き回る恐るべき生き物は14年間飼われていたようだ。そして1985年に Dead Milkmen が歌った歌の通りに生きている。「裏庭の大きなトカゲ/餌をやる余裕がなくなった/裏庭の大きなトカゲ/隣家のドアを蹴破った」

以前2匹のオオトカゲを飼っていたが、今は一匹になってしまった(もちろんそうだろう)という10代の少年は、バンブーが最初にリーバーマンの家に滞在した後に捕獲しようと試みて失敗している。

8月28日、猟師のマイク・キンメルはマーティン・カウンティ捕獲&除去業者と伴にこのトカゲの捕獲を試みている。彼は前述の少年に自宅のプールに戻してくれるように依頼を受けた。

「私はこれを彼の所に戻したくはありません」とキンメルは語る「彼は既に飼い主として責任が取れないことを露呈しています」

キンメルはバンブーを捕獲して、おそらくは研究施設や爬虫類館のような彼にふさわしい施設を見つけたいと考えている。

フロリダ自然保護委員会から派遣された専門家たちは死んだネズミを餌にしてこの招かれざる客を捕獲しようとした。猟犬を従えた猟師たちはリーバーマンの家の生け垣の端にある穴から臭いを追ったが、トカゲはいなくなってしまった。

キンメルは他の手段を取り、バンブーが好きな鶏肉を木の枝から吊り下げ、イワシを地面に置いてバンブーをおびき寄せようとした。しかしこれも失敗に終わっている。

キンメルは本来ベビの方が得意分野なのだが、エバーグレーズで一晩ヘビの捕獲を行った後、今週末には再度このトカゲの捕獲に取り組む予定である。

もし天気が良ければキンメルはバンブーが日向ぼっこをしに出てきたところを説得したいと考えている。彼はバンブーの捕獲に悲観的になっていはいない、去年は複雑なアパート街で行方不明になったもう少し小さなミズトカゲを捕獲している。

キンメルは17フィート(5.2m)の蛇に比べればなんてことはないのだと言う。「沼地で仕事をして少し眠ったら、トカゲのためにこの街に戻ってきますよ」「鶏肉作戦を後2回くらいやることになると思います」

では、その時まではトカゲの王様に跪こうか。

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