2018年9月14日金曜日

ジェフ・ベゾスが計画する「子どもを顧客」とした学校


1年前にツイッターで慈善活動についての提案を募っていたアマゾンの創業者ジェフ・ベゾスが最初の計画を披露した


The Verge
Jacob Kastrenakes
Sep 13, 2018

アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスは、ツイッターで慈善活動について提案を募ってから1年を経て最初の計画を披露した。その中で目を引くのは非営利のプレスクールのためにネットワークを創設するというものだ。このプレスクールは低所得者が多いコミュニティ内に建てられて無料で子どもたちを受け入れる。

ベゾスはホームレスの家族に住居と食料を行き渡らせる活動をしている既存の非営利団体への資金提供にも熱意を持っている。これらの事業は彼が Bezos Day One Fund と呼ぶ20億ドルが充てられた組織によって監督されることになるようだ。

それぞれの事業は後ろ盾に、 Day 1 家族基金、と Day 1 学術基金、という特定の組織を持つことになる。家族基金は年次基準で助成金を交付して「目立った変化を起こす仕事」をすることを目指す。学術基金は、完全に自前で学校のネットワークを立ち上げて管理することを目指している。ベゾスは、これらは「高品質」でモンテッソーリ教育に影響を受けた学校であり、全生徒に「完全な奨学金」が提供されるようだ。

ベゾスは彼自身がこの学校事業を直接統制したいと考えていて、アマゾンの企業理念を採用してアマゾンのように運営することを考えている。「この中で最も重要なのは、本質的で強力な顧客の関心です」と彼は書いている。「子どもが顧客となるのです」

この事業はツイッターに投稿された文書で公表された。ベゾスは、この文書ではこれらの事業がいつ初められるのかについては言及していない。「Day One」というのは「初心を忘れない」という意味のフレーズようだが、この日が文字通りこれらの事業の「1日目」になったのかもしれない。





Day One Fund

私は常々初日(Day 1)の気持ちを保つことが重要なのだという話をしています。毎日が最初の日なのです。私は自分すること全てをこの考え方で実行しようと努力しています。私が去年慈善活動のやり方について提案を募ったことはこの Day 1 の考え方を表したものでした。多くの重要な指標が世界は良くなり続けていることを示していて、これは常に物事を改善する方法を探す(そして見つける!)ことを止めようとしない人間の素晴らしい側面の1つです。私たちの生活は私たちの曾祖父さんたちの頃より良いものでしょうし、曾祖父さんたちの生活はその彼らの曾祖父さんの頃よりも良くなっていたはずです。もし、私たちの曾孫たちが今の私たちよりも良い生活ができないとしたら、何かが大きく間違っていることになります。「世界の善良さは何処にあって、どうやってそれを広めれば良いのか?物事をより良くする機会は何処にあるのか?」というのは刺激的な問です。

マッケンジーと私はあらゆる人たちが他人のために努力する可能性を信じています。私たち全員にその能力があります。可能性を広げる製品を作るビジネスイノベーター、人々を奮い立たせる本を書く小説家、社会に奉仕する政治家、私たちを笑わせたり泣かせたりする、教師、医師、建築家、芸人、勇気と哀れみの気持ちを持って生きる子どもを育てる親たち。アマゾンについて言うなら、これまで私が取り組んできた分野としては、基礎的な宇宙のインフラ開発を通したこの惑星とそこに住む人々の未来への投資、ワシントン・ポスト紙の運営業務を通したアメリカの民主主義への支援、さらに、がん研究から結婚の平等、移民学生への大学奨学金、党派を跨いだ道徳的な支持を通じた政治的分断の緩和、連邦議会を目指す次世代の退役軍人たち、こうしたものの熱心で革新的な支援者たちを財政的に援助してきました。

本日、Bezos Day One Fund を発表できることを嬉しく思います。これは20億ドルの資金で始める基金であり、取り組む分野としては、ホームレスの家族を支援している既存の非営利団体への資金提供、そして低所得者層のための新しい非営利のプレスクールのネットワークを作り上げることです。

The Day 1 家族基金は、若い家族が緊急に必要としているシェルターの創設や食糧支援の提供など、思いやりのある活動で大きな変化を起こしている組織や市民グループのリーダーシップに対して年次で報奨金を提供するものです。この基金の基本理念はシアトルで活動する Mary's Place に喚起されたもので「子どもを外で寝させない」というものです。

The Day 1 学術基金は、行政サービスが行き届いていないコミュニティのために、高品質で完全な奨学金制度を備え、モンテッソーリ教育に影響をうけたネットワークを立ち上げて運営するものです。私たちはこれらのプレスクールを直接管理運営する組織を作るつもりです。これによって私たちが学び、考案し、改善する機会を得ることを私は非常に嬉しく思います。私たちはアマゾンを経営してきたのと同じ理念を利用したいと考えています。その中で最も重要なことは顧客の皆さんに本質的で強力な関心を持ってもらうことです。子どもが顧客ということになるでしょう。「教育とはバケツに水を満たすことではなく、火を点けること」だと言います。そして早い時期に点いたその火はどんな子どもにとっても大きな一歩になるでしょう。

最後に、提案を私に送ってくれた全ての皆さんに感謝したいと思います。様々なイノベーションの魅力的な例示として毎日見ていました。自己改善を続ける人類の1人として、感謝の気持ちと共に楽観的になることができました。

ずっと Day 1 です!

ジェフ

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