2018年9月9日日曜日

ボルボの360cコンセプトカーは自律して走るベッドルーム


エンジンもハンドルもなしの短距離飛行機移動に代わるもの


The Verge
Vlad Savov
Sep 5, 2018



「私たちは効率性を追求するあまり、旅行者としての共感を失ってしまったのだろうか?」ボルボの新しい完全自動運転のコンセプトカー 360c の紹介動画に出てくるこの言葉が私の頭に残っている。私はよく飛行機を利用していて、効率的だがある意味で冷淡な旅行の形に親しんでいる。ボルボの考えは未来の車を通して私のような人を手助けしようとするものだ。ボルボ 360c は最近の殆どのコンセプトカーと同じように、完全電動、完全自動運転、そして全面がガラスで覆われている。この車を特徴づけているのは、都市のインフラ、短距離の飛行機移動、通勤、環境問題、こうしたものに対応するための広範な計画を備えたボルボのビジョンである。

ボルボの製品戦略責任者マルテン・レフェンスタムは、この車は「私たちが更に学んで行く上で、多くのアイディアと回答を得るために会話をスタートさせるもの」なのだという。この車には未決定の詳細部分が多く残されているが、ボルボはこの 360c の利用方法について4つの基本的なシナリオを想定している。寝不足の飛行機移動に代わる、よりスムーズで、静かで、速く、環境に優しい選択肢となる移動式のベッドルームとなる。オフィスとしての接続製と空間を提供し、通勤時間をより生産的にする。またはリビングルームやエンターテイメント用のスペースとして使うこともできる。関連情報をウインドウに表示するモジュラー式のインテリアが 360c の最も重要な機能上の特性である柔軟性を創り出している。

「人々が都市部に近いことに拘らなくなるというのは、非生産的な移動時間を無くすことの効果の一例に過ぎません」とレフェンスタムは言う。「360c は移動式のオフィスとして人々が混雑した都市部から遠く離れたところに暮らすことを可能にし、より快適で効果的な方法で時間を使うことができるのようにするのです」

360c はアウディの 25th Hour プロジェクトとよく似ている。こうした未来に向けてのコンセプトカーはエンジンとハンドルを取り除くことで、自動車移動を「必要だが不便なもの」から「移動しつつも自宅の環境により近い何か」に作り変えようとしている。外装のデザインも似ているが、どうやらすべての自動車メーカーは将来的に私たちが大きなガラス製のキャノピーを欲しがると確信しているらしい。車の形には映画「マイノリティ・リポート」の多少の影響があるようにも見える。

私はこのボルボ 360c の背後に有るデザインの考え方に深く入り込むためにヨーテボリにいる。ボルボ固有のビジョンを理解し、この未来的な車をより近くで見たい(近くで写真を撮影したい)と考えている。ボルボは常に車の安全性について最先端であることを誇りにしている会社であり、この方針で同社が作る完全な自動運転車は業界全体に優れた設計上の基準を確立することになる可能性が高い。

0 件のコメント:

コメントを投稿