2018年5月1日火曜日

マレーシアのフェイクニュース法で最初の逮捕者


男性がYouTubeで誤った情報を広めたとして1ヶ月の自由刑を言い渡される


Engadget
Mallory Locklear
April 30 2018

およそ3週間前にマレーシアで成立したフェイクニュースを広めることを犯罪とする法律に違反したとして男性が逮捕された。男性はデンマーク国籍のサラー・サレム・サレー・スライマンで、フェイクニュースを拡散としたとして逮捕された。ガーディアンが伝えるところによれば、10,000リンギット(約2,550ドル)の罰金刑を言い渡されたが、スライマンは罰金を支払う余裕がないため、その代わりとして1ヶ月の収監を選択した。

問題となったYouTubeの動画でスライマンは、パレスチナ人の大学講師ファディ・アルバシュがマレーシアのクアラ・ルンプールで殺害された際、マレーシア警察は通報から50分間経ってからやっと出動したと話していた。しかし警察当局は8分後には出動したと説明している。スライマンは裁判でこの動画を投稿した時は「怒りに震えていた瞬間」だったと話している。「自分が間違いを犯したことを認めます」と彼は話した。「私はマレーシアの警察だけでなく、マレーシアの皆さんに心からお詫びします」

マレーシア国会は4月の初めにこの新しい法律を国王の認可を受けた上で成立させた。このアンチ・フェイクニュース2018法は4月11日から施行されている。この法律では最大6年の自由刑と最大500,000リンギット(127,493ドル)の罰金刑が課される。また、マレーシア国外にいる人であっても、偽情報の公開や共有がマレーシア国とその国民に影響を与えた場合は法律の対象となる。

この法律はマレーシアのナジブ・ラザク首相を巻き込んだ巨大汚職疑惑を押さえ込もうとしたものだと疑われている。アメリカ合衆国を含む幾つかの国が、同首相とその周辺の人々について政府系ファンドから数十億ドルの資金を横領したという申し立てを調査している。先月、マレーシア当局は同ファンドについて国家権力による問題のある関与は何も認められなかったと報告している。

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