2018年5月18日金曜日

タランチュラが脱皮する瞬間


7時間かかるものを40秒の早送り動画で


CARLY CASSELLA
17 MAY 2018

少々不気味な新しい動画を見てみよう、メキシカンレッドニータランチュラ(Brachypelma smithi)が文字通り自分の皮から這い出してくるのだ。

シンシナティ動植物園が投稿した約40秒のこの動画は、成体のタランチュラが古い外骨格を約7時間かけて脱ぎ捨てているところを撮影したものだ。

メキシカンレッドニータランチュラは大人しい種類の蜘蛛で、メキシコの砂漠や雑木林に生息している。他の節足動物と同じように、レッドニータランチュラも成長に合わせて脱皮をしなければならない。

節足動物は硬く柔軟性のない外骨格に覆われていて、その中では大きくなることができない。つまり、より大きく成長するためには新しい外骨格を形成する必要がある。





成体のタランチュラは通常1年に一回程度脱皮をするが、若いタランチュラの場合は成長が早いためにより高頻度で行うことになる。脱皮は彼らにとって極めて重要な成長の経過である。

動画の最初では何も見ることはできないが、タランチュラは古い外骨格の中で新しい外骨格を分泌し始めている。そして、古い外骨格と新しい外骨格の間の生体組織が崩れ始めると脱皮が開始される。

タランチュラは最初に腹部を締め付けて、全身の体液を頭部と上体部に押し込んでいる。こうすることで、外骨格が蜘蛛の頭から外れるように圧力を作り出している。

その後、タランチュラは背中を下にして古い外骨格を蹴り始める、キツめのジーンズを脱ごうとするのと同じような感じだ。

蜘蛛が古い殻から抜け出すと、新しく柔らかい殻は数日をかけて硬化する。このため、タランチュラは古い殻を脱ぎ捨てた直後に成長の殆どを行うことになる。

脱皮は成長ためだけにするものではなく、新しい外骨格には他にも追加の特典がたくさんある。新しい外骨格には外部寄生虫フリーだし、知覚にも保護にも役立つ全く新しい毛が生えている。

更に、脱皮をすることで、タランチュラは同時に内蔵も置き換えることができ、失われた付属肢(足)を再生することさえもできる。蜘蛛にはこれが普通のことなのだ。

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