2018年2月9日金曜日

Twitterの利益はコストカットであって成長ではない


Twitterは第4四半期に9100万ドルを稼ぎ出し、初の黒字四半期となった


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Kurt Wagner
Feb 8, 2018

Twitterはついにお金を稼ぐことに成功した。12年近く経ってこの会社は初めて四半期の黒字を報告したのだ。2017年の最後の3ヶ月で9100万ドルを稼ぎ出した。

投資家たちはこの転換を喜んでいる、そしてTwitterの株価も16%上昇した。

しかしこれは彼らのビジネスが成長したことによるものではない。コストカットによるものだ。



Twitterの収益は1年前にくらべて2%しか増加していない。このことはTwitterのユーザー数が2017年に4%しか伸びおらず、第4四半期に関してはユーザー数が全く増加しておらず、ユーザー数3億3000万人を維持しただけであることと理に適っている。

Twitterは収益の代わりにコストカットを実施した。同社の損益計算書を一見すると、1)株式報酬、あるいは給与の一部として社員に与えられた株式報酬、2)研究開発、3)営業及びマーケティング、がある。Twitterは過去1年の間、この3つ全てのカテゴリーで注目すべきコストカットを実施している。

  • Twitterが第4四半期に株式報酬に費やした額は1億0200万ドルで1年前の1億3800万ドルから下落している。これは26%の減少となる。
  • Twitterは同様に1億3400万ドルを研究開発に費やしているが、1年前の2億0200万ドルから減少している。これには研究開発に携わる社員、つまりTwitterで働くエンジニアやデザイナーに対する株式報酬およそ2600万ドルの削減も含まれている。株式報酬を完全に別にした場合(これは既に上記で考慮してある)、Twitterの研究開発費は2016年の1億2030万ドルから2017年には7830万ドルとなったことになり、およそ35%の減少である。
  • Twitterは営業とマーケティングについて2017年の第4四半期は2016年の同四半期よりも約7000万ドルを削減している。これは代理店援助や会議、イベントなどに同社が費やす予算が減ったことを意味している。営業とマーケティング担当の社員への株式報酬を別にすると、Twitterの営業とマーケティングの予算は2016年の約2億3300万ドルから2017年には1億6350万ドルとなり、ほぼ30%の削減ということになる。

集計してみると、これらの変化でTwitterの黒字転換の大部分を説明することができる。

Twitterの人々と話をすると彼らはコストカットが会社が利益を出した唯一の要因ではないと指摘する。

Twitterは彼らのビジネスは報告書で見る印象よりも強力なものであると主張する。2017年の初めに閉鎖されて現在機能していないマーケティングプラットホームTellApartからの利益が2016年のTwitterの収益の一部になっていた事実を考慮すれば2%の収益の伸びは実質8%になり得るという(もちろん、TellApartを閉鎖したことでコストカットにもなっているはずである)。

結論としては、Twitterは支出をよりスマートにすることで利益の確保を成し遂げたということである。

この利益幅が急増することを期待してはいけない。「私たちは2018年を成長の年とすべく投資を行い、大幅な収支改善の年を経て支出が収入とより密接に整合することを期待しています」とCEOのジャック・ドーシーは木曜日の報告会で述べている。

これは大体においてTwitterは今年作り出したものは使い切ることを約束していると聞き取ることができる。

利益を出した四半期は過ぎた。今後これが続くかどうかはTwitterの収益ビジネス次第である。

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