Every Israeli prime minister since 1996 has been the subject of a corruption investigation https://t.co/Fz0Tq70LB7 pic.twitter.com/4vfKMDhnNP— Al Jazeera English (@AJEnglish) February 14, 2018
Al Jazeera
14/2/2018
1996年以来、歴代イスラエルの首相は全員汚職調査の憂き目にあっている。ベンジャミン・ネタニヤフ、エフード・オルメルト、アリエル・シャロン、エフード・バラック、彼らは全て幾人かの閣僚、クネセト(イスラエルの立法府)の議員、市長らを巻き込んで収賄の調査を受けている。
過去20年にイスラエル政治界の大物を巻き込んだ主要な汚職事件をまとめた。
ベンジャミン・ネタニヤフ
[Dan Balilty/Reuters]
ベンジャミン・ネタニヤフは二度の首相就任期間中、一連のスキャンダルに悩まされ続けている。1996-1999年の第一期の首相就任時、ネタニヤフ現首相は収賄や職権濫用を含む様々な嫌疑で調査を受けた。彼は現在「1000」と「2000」と名付けられた2つの別々の事柄について警察の調査対象になっており、これらの有罪が明らかになれば懲役刑の可能性もある。
一つ目のケースは政治的配慮の見返りとして、彼と彼の家族に30万ドル相当の贈り物が2人のビジネス界の実力者から送られたというものである。オーストラリアの億万長者ジェイムズ・パッカーは元イスラエルの機密諜報員であるアーノン・ミルチャンとともにネタニヤフとその妻サラ、息子イアールに高価なシャンパン、タバコ、ジュエリーを渡して交際していた疑いがかけられている。
ネタニヤフは贈り物を受け取ったことを否定していないが、何らかの見返りを与えたことについては反論している。
二つ目のケースはネタニヤフがイスラエルで二番目に大きい新聞社であるイエディオト・アハロノトに対し、彼らの競争相手であるイスラエル・ハヨムに打撃を与えるための法制定を支持する代わりに肯定的な報道をするように圧力をかけたというものである。
ネタニヤフはこの他にも「3000」となりうるケースの一部にも証言を求められている。このケースは現首相の周囲に渦巻く最も深刻なスキャンダルである。彼自身は調査上嫌疑の対象にされてはいないが、20億ドルのドイツ製潜水艦と軍艦の売却時の汚職について彼の従兄弟で個人弁護士であるダヴィド・シムロンが調査対象になっている。
更に「4000」として、ネタニヤフの側近でイスラエル通信省の長官であるシロモ・フィルベルは国営電話会社ベゼックに対して便宜を図ったという疑いを持たれている。ネタニヤフはこの件では嫌疑をかけられていないが、司法長官は「偽宣言」で法的措置をとる事ができる可能性がある。
他方で、ネタニヤフの妻サラも公的資金の横領が取り沙汰されている。イスラエルのファーストレディは家族のイベントに個人的に雇ったシェフたちへの支払い、家具代、カエサリアの自宅の改装費、またサラの父親の個人介護に公金から10万ドルを支出した疑いが持たれている。
エフード・オルメルト
[Debbie Hill/Reuters]
2006-2009年に首相を務めたエフード・オルメルトは詐欺、背任、法人記録の改竄、脱税の罪で現在18ヶ月の刑に服している。彼は首相の座を離れてちょど5ヶ月後に告発され、エルサレムの市長を務めていた時に住宅プロれジェクトに関係した件で43万ドルの賄賂を受け取ったとして有罪判決を受けた。
しかし、この有罪判決を受ける前からオルメルトの政治生活は金銭的な疑惑が根強く付いて回っていた。1996年、彼は最終的には無罪となったものの政党の資金についてイスラエル法を犯したとして訴追されていた。その後にも彼は所謂ギリシャ島事件で事業者から賄賂を受け取った疑いで調査を受けたが、検察官は証拠不十分で嫌疑を取り下げていた。
アリエル・シャロン
[Gil Cohen Magen/Reuters]
2001-2006年に首相を務めたアリエル・シャロンは1990年代後半にギリシャ島事件として知られる件で10万ドルの賄賂を受け取ったことで告発されている。
検察官はイスラエルのビジネスマン、ダビド・アッペルがシャロンの息子ヒラドに対し当時外務大臣を務めていた父親をギリシャ島のリゾート地パトロクロスの不動産取引を進めるように説得して貰うために巨額の資金を渡したとしていたが、立件はされなかった。
シャロンは司法長官が彼に対しては証拠不十分と判断したため汚職訴追からは逃れることになった。
エフード・バラック
[Baz Ratner/Reuters]
1999-2001年に首相を務めたエフード・バラックは違法資金調達、収賄、資金洗浄の申し立てを受け何度か調査を受けている。
2003年に警察は証拠不十分として取り調べを終了し2006年には司法省が訴追はせずに調査を終了すると発表している。
エゼル・ヴァイツマン
[Reuters]
1993-2000年に大統領の地位にあったエゼル・ヴァイツマンは過去に2人の実業家から30万ドル以上の金銭を受け取っていことを検察官が明らかにした後すぐにその地位を降りている。
イスラエルの初代大統領ハイム・ヴァイツマンの甥でもあるエゼル・ヴァイツマンは、この時、先の金銭授受について既に時効を迎えていたため訴追は免れた。
アヴィグドール・リーベルマン
[Baz Ratner/Reuters]
現在イスラエル国防大臣を務めるアヴィグドール・リーベルマンは2013年に詐欺と背任の容疑をかけれたが無罪判決を受けている。パレスチナ人に対し扇動的な発言を繰り返すリーベルマンはわずか数分の聴聞会で3人の裁判官に満場一致の無罪判決を言い渡された。
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