2018年8月25日土曜日

パレスチナフットボール協会のラジョウブ会長がメッシに関するコメントで処分を受ける


ラジョウブ会長はアルゼンチンとイスラエルの親善試合に際して、ファンにメッシのシャツや写真を燃やすように求めていた


Al Jazeera
Aug 25 2018

パレスチナフットボール協会の会長がファンに対しリオネル・メッシのシャツや写真を燃やすように促していたことでFIFAから処分を受けた。

ジブリル・ラジョウブ会長の呼びかけは今年アルゼンチン代表がイスラエルで試合をすることを妨げるための運動の一部で、彼と多くのパレスチナの人々がこの試合をイスラエルが「政治の道具」として使おうとしていると非難していた。

IFIFAが金曜日に発表した声明では、ラジョウブ会長の呼びかけは「憎悪と暴力」を扇動するものだとして「ラジョウブ氏に対し12ヶ月のサスペンションを課し、この間に開催される試合や競技への参加を禁止する」としている。

「したがって、ラジョウブ氏はフットボールの試合や大会に如何なる公式な立場でも参加することはできない。これにはスタジアムやその周辺地域でのメディア対応等も含まれる」彼は他にFIFAから20,000ドルの罰金も課されている。


イスラエル当局が試合の開催地を当初のハイファからエルサレムに移したことでパレスチナ人たちを怒らせることになった。

この試合はエルサレムのテディ・スタジアムで開催される予定になった。このスタジアムはかつてパレスチナ人の村があった場所に建てられており、この村は1948年イスラエルが建国された年に破壊されている。

この開催地の変更は、アメリカのドナルド・トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都だと認め、エルサレムの東側を自分たちの国家の首都としたいパレスチナ人たちを不快にさせた直後の特に微妙なタイミングで行われたのだった。


この処分に対して、パレスチナフットボール協会は、この処分は過分であり問われている罪を超えたものであるとし、「これは証明されていない罪状に最大限の罰を課すものです」と述べている。

また、パレスチナフットボール協会はイスラエルフットボール協会を「パレスチナフットボール協会と対立している第三者」として同協会が提出した苦情の妥当性に疑問を投げかけている。また、メッシもアルゼンチンフットボール協会もこの件について行動を起こしていないことも述べられている。


ラジョウブ会長は6月に「彼(メッシ)は偉大な象徴なので、私たちは彼個人を標的にするのです。私たちは彼を止めるために彼の写真やシャツを燃やすことを呼びかけます。私たちはメッシが来ないことにまだ希望を持っています」と発言している。

アルゼンチン側がこの開催地での試合を受け入れる決断をしたことで抗議運動に火が点き、この運動は国際的にも地元からも支持を受けた。

イスラエルに対するボイコット、非投資、制裁(BDS)運動を実施する団体はこの試合にはなんら「フレンドリー」なものは存在せず、パレスチナのフットボール選手たちはイスラエル軍の標的にされていると述べて、アルゼンチン側にこの試合をキャンセルするように呼びかけた。

パレスチナのフットボール選手モハメド・カリルは「私がアルゼンチン代表チーム、特にキャプテンのリオネル・メッシ選手に呼びかけるのは、彼はパレスチナの特にガザ地区でとても人気があるからです。パレスチナ人の結束に寄り添って、占領地で開催されるイスラエル代表との試合をボイコットして下さい」と述べていた。

カリルは3月30日にガザでの抗議運動中にイスラエル軍の狙撃手に両足を銃撃されフットボール選手としてのキャリアを断たれている。

アルゼンチンは結局この試合を取りやめた。

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