Handedness is related to brain asymmetry, aka differences in function & anatomy between brain hemispheres. The left side controls your right hand and vice versa. Plus, your hand preference is predictive of some of what goes on in each half of the brain. https://t.co/s8nkCKKjtg— Science Friday (@scifri) August 13, 2018
左利きより右利きが多いのは人間だけではない
Nicole Wetsman
August 12, 2016
人間の傾向として右利きが多いのは明らかなことである。特にあなたが左利きなら、螺旋綴じのノートは言うに及ばず、右利き用の机やハサミで苦労したことがあるだろう。
しかし、人類は「利き腕」、つまり片方の手をもう片方よりも優先して使う傾向がある唯一の動物ではない。人間以外の霊長類は右利きか左利きの傾向を示すが、物理的に手を持たない動物も同様の傾向を見せる。例えば、調査によってマウスは右利きと左利きがいることが示されているし、アマガエルは捕食者から逃げる時に優先的にジャンプする方向がある。
利き腕は脳の非対称性、脳の左右では機能も構造も異なっていることに関係している。簡単に言うと脳の左側が右手をコントロールする形になっていて、反対もそうなっている。優先して使う手については、脳の両側それぞれの働きを反映していることになる。
脳の非対称性は人類特有のものだと考えられていたが、現在では脊椎動物全般に共通しているものであることが知られている。「脳の非対称性は魚にまで共通したものです」とクレムゾン大学で人類と他の霊長類の利き腕と脳の非対称性を研究しているクラウディオ・カンタルポは話す。
研究者たちは数十年前から他の動物達も利き腕の傾向を見せていることを知っていた。しかし、他の動物たちにもホモ・サピエンスと同じように特徴的に使う手があること、つまり、「その種の集団内で、統計上個体の決定的な大多数が片方の手よりももう片方を優先して使うこと」が本格的に研究され始めたのは最近のことだと、ジョージア州立大学で脳の側性化と利き腕について研究するビル・ホプキンスは話している。
ホプキンスは彼の研究成果からいくつかの例を示してくれた。チンパンジーは約65〜70%が右利きである。ゴリラは約75%が右利きである。一方でオラウータンの約66%は左利き(!)であるという。
人類以外の利き腕の例を見たところで、次の疑問はなぜ動物は片方をとるのだろう?ということだ。ホプキンスの言葉で言い換えると「この進化の根底にある選択のメカニズムは何か?」ということで、研究者たちは現在その理論づけを続けているところである。
「私たちはやや不明確な領域に入ってきています」とホプキンスは認めている。
個々の生物に利き腕が存在する意味の1つの有力な説は、非対称な脳との繋がりと、脳の左右半々の間で作業を分担することからきているというものだ。特定の作業が片方だけで行われている場合、「反応速度が速くなる可能性が高い」とカンタルポは述べている。
一方で、カンタルポによれば、一部の研究者たちは、集団の中に利き腕が存在する意味はその種の中の社会的な要因によるものだと考えているという。例えば、ある集団に属する全ての魚たちが同じ方向を優先するならば、彼らが群れとして泳ぐのがより簡単なことになる。
こうした考えにはまだ検証が必要である。「現在、多様な資料や研究から得られた多くの異なるデータを集合させて、より大規模に概念的な考察と理論を組み立てようと試みているところです」とホプキンスは語る。「この研究については、創造性に富んだ良い考えがたくさん存在していると私は考えています」
というわけで、次にオラウータンとハイタッチする時は左手を使うようにすることを覚えておこう。
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