2019年7月31日水曜日

自動再生、無限スクロールを禁止する法案


「依存性を持たせるために設計された機能」の排除が目的。


The Verge
Makena Kelly
Jul 30, 2019

共和党議員ジョシュ・ホーリーが推進する新しい法案では、スナップストリーク、YouTubeの自動再生、Facebookなどの無限スクロール、こうしたものが槍玉に挙げられている。つまり、テクノロジー企業による「依存性」を引き起こすために設計された機能を標的にしている。

ホーリーによる「Social Media Addiction Reduction Technology Act(ソーシャルメディア依存解消技術法) もしくは SMART法 」では、利用者をそのプラットフォームに長く居続けさせるための機能と、スナップストリークのようにその製品を継続して利用させることを促す機能を禁止させようとしている。この法案が承認されると、議会が立法しない場合でも連邦取引委員会(FTC)と保健福祉省は3年間有効な同趣旨の規則を定める可能性がある。

「巨大テクノロジー企業は依存性をビジネスモデルとして採用しています」とホーリーは言う。「その分野には多すぎる『イノベーション』が展開されています。良い製品を作るためではなく、利用者の注意を引いて心理学的なトリックでそこから離れることを困難にさせるためにです」

先週のFacebookとFTCの和解に於いても、Facebookの人を騙すようなサイト設計は大きな要素になっていた。また、ホーリーの法案は、テクノロジー企業が暗黙のパターンを利用してサービス選択に於いて利用者を操作しようとすることを違法にするものだ。例えば、「同意する(accept)」と「拒否する(decline)」のダイアログのボタンは、利用者がよりよく理解した上で判断できるように、同じフォント、同じフォーマット、同じ大きさで表示される必要がある。

「ソーシャルメディア企業は、利用者の利益を損なうような方法で都合よく操作するために設計された戦術を多数展開しています」と、Commercial Free Childhood(商業化から子供を解放する)運動を主導するジョシュ・ゴリンは話している。

先月末の公聴会で、上院議員たちはテクノロジーの専門家たちを呼んで説得力のある話を聞いている。Googleの元設計倫理担当者であるトリスタン・ハリスは、利用者の利用時間を増やすためにプラットフォーム製品をどのように作り上げるのかを説明した。「グラスの底を抜いてしまい、そこに水やワインを補充し続けるのです。そうなると飲む人はいつまでも飲み続けることになります」とハリスは委員会で語った。「それがフィードの無限スクロールで起きていることです」

Appleのように、利用者にどのアプリやウェブサイトでどのくらい時間を過ごしたかを伝える機能を既に提供している企業もある。この法案が立法化されれば、ソーシャルメディア企業も利用者が持つ全てのデバイスによる利用状況を追跡する同様のツールを実装する必要があるだろう。

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