Cranking up the office thermostat could help women perform their best at their jobs, writes @olgakhazan https://t.co/8TmEyIzD6f— The Atlantic (@TheAtlantic) May 25, 2019
認知機能のテストでは女性は暖かい部屋にいる方がより良いパフォーマンスを発揮する。これはこれまでも長い間言われてきたことだ。
The Atlantic
OLGA KHAZAN
MAY 22, 2019
「前からそう言ってたでしょ」という言葉が力を持っているなら、今後多くの職場は80°F(27°C)の快適な場所になるはずだ。何年も前から、女性たちはエアコンが効きすぎていることを主張してきた。私たちは、夏になるとセーターを1枚ではなく2枚もオフィスに引きずっていかなければならない。1枚は徐々に悴んでくる足のために、もう1枚は震える肩に掛けるために。科学的な調査でも多くのオフィスは低い気温を好む男性用に設定されているということが既に指摘されている。
そして、今回の新しい研究結果によってこれまで長い間考えられてきたことが立証された形になった。女性たちは単にオフィスで高めの気温を好むというだけではない。その方がパフォーマンスも良くなるのだ。
PLOS ONEに発表されたこの研究を実施したトム・チャンとアグネ・カヤカティーはベルリンの543人の大学生に対して、気温を61°F(16°C)に設定した部屋と、91°F(33°C)に設定した部屋で様々な試験を実施した。参加した学生たちは、まず最初に論理問題を解くことになった。それは例えば「野球用のバットとボールが合わせて $1.10であり、バットはボールよりも$1高価である場合にボールはいくらか?」というようなものだ。その後、学生たちは計算機を使わずに2桁の数字を合計する計算を行い、最後にはランダムに並べられた文字列、例えばADEHINRSTUというようなものからドイツ語の単語を作り出すというテストを行った。
部屋が暖かくなるほど、女性たちは数学と言語のテストにおいてより多くを回答し、正解率も高くなった。部屋の気温が1°C高くなると、数学の問題で女性が正答する可能性が約2%上昇し、言語テストでは1%のパフォーマンス向上が見られた。一方で男性は女性ほど温度の上昇による能率化は見られなかった。また、論理問題に関しては気温による差異は見られなかった。
「効果の大きさは驚くべきものでした。特に数学に於いて顕著でした」とチャンは言う。チャンは南カリフォルニア大学の経営学の教授で、今回の取材にメールで応じてくれた。部屋の気温の1°Cの違いが数学の成績を2%近く上昇させている。参考までにアメリカのSAT(大学適性試験)における高校生の男子と女子の数学の成績の差は4%であり、2%はその半分ということになる。
チャンは気温と性別の違いでパフォーマンスに差が出る可能性を標準化するためには更に実験が必要であると慎重に話している。しかし、彼は論文でカヤカティーと共に次のように書いている。「我々の今回の実験結果は、男女の比率のバランスが取れている職場に於いては、その部屋の気温を現在標準とされているよりもかなり高く設定する必要がある可能性を示唆している」
今回の研究結果によって、管理職の人は職場を冷凍庫のようにしておくことは、従業員の半数に辛い思いをさせているだけでなく、生産性も犠牲にしていることが認識できるだろう。一部の女性たちにとっては、この研究結果がついに部屋を南国の気温にしておくことで創造性が溢れ出る理由を説明してくれたということになる。そして、残念なことだが、女性たちは夏の間にセーターに頼るべきであることも説明していることになる(足を温めることが効果的という記事もある)。いつの日か温度調整の正義が実現される日まで、それで乗り切ることになるだろう。
(参考)なぜみんな冬が嫌いなのか
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