2019年5月13日月曜日

「私は人工知能ではなく人間を恐れます」


Googleのチーフ・ディシジョン・サイエンティスト、キャシー・コジルコフが語る。


Digital INFOMATION WORLD
Aqsqa Qadir
May 12, 2019

Googleのチーフ・ディシジョン・サイエンティストであるキャシー・コジルコフ(Cassie Kozyrkov)がTheNextWeb 2019のカンファレンスで、AI(人工知能)の利用、開発、そしてその責任についてそしてに関する見解を語った。彼女は、人間が恐れるべきなのはAIではなくその開発者の方だと考える理由を説明する中で、AIというのはただの道具(just a tool)なのだと語った。

彼女は、今日では自動化された装置が広く普及しているが、人類の歴史は自動化の歴史であり、人が石を持ち上げて、他の石を砕くことに使ったときからそれは始まったのだという。コジルコフは人類というのは道具を作る種なのだと指摘する。

この講演は「Automating Beyond Human Expression(人類の表現を超えた自動化)」と題されたものだった。彼女は、AIは道具ではあるが、ある面では人類よりも優れているという。だが、もし技術がそうした基準で理解されるのであれば、ペンと紙もあらゆるものを正確に記録できるという意味で人類よりも優れていると言わなければならない。コジルコフは道具というのは人間よりも優れたものであるべきで、そうでなければ人間の生活は成り立たないのだと主張する。

人々にAIを恐れさせるサイエンス・フィクション映画は酷い娯楽になっていて、視聴者にロボットについて誤解を誘うこうした映画は、彼女に言わせればサイエンスというよりはただのフィクションなのだという。

コジルコフはAIは人間の欲望によって作られるものであり、そのAIを注意深く利用するのは人間の責任であるという。それゆえに、恐れるべきはAIではなく人間の方なのである。

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