2018年12月15日土曜日

ドイツで第三の性別が公式文書上認められる


ドイツの議会が出生証明書上のノンコンフォーミング、インターセックス、ノンバイナリーといった男女に当て嵌まらない人々のための第三の選択肢を認める。


Broadly
Sirin Kale
Dec 14 2018

木曜日、ドイツの議会は出生証明書上のノンコンフォーミング(gender non-conforming)、インターセックス(intersex)、ノンバイナリー(non-binary)といった男女に当て嵌まらない人々のための第三の選択肢を認めた。ドイツの国民は自身の性別について男性と女性以外に「divers」(ドイツ語で大凡「多様」や「それ以外」という意味)も選べる様になるとインデペンデントが伝えている。

また、議会は市民が出生証明書に記載されている性別を自己認識に合わせて事後的に変更することを認める法改正案も承認した。この法改正は昨年、ドイツの最高裁判所が公式文書で人を男性か女性に分類しなければならないことを違憲としたことを受けてのものだ。

この法律はアンジェラ・メルケル首相が率いる保守派と社会民主党の連立与党が、第三の性別を支持する団体「サード・オプション」の運動を支持して成立した。サード・オプションはデイリー・メイルに「実質上と法律上の平等の実現に向けた大きな一歩」だとコメントした。

しかしこれは必ずしも良いだけのニュースではない。この新方針に従って出生証明書を変更するためには、医師によって「性別の変化」が証明されなければならない。サード・オプションはこの法律のこの規定については批判しており、裁判所の判断に反するものだとして医師による承認条項は取り下げることを求めている。

デンマーク、マルタ、アイルランド、ベルギー、ポルトガル、ノルウェーではトランスジェンダーの人々が医師の承認なく出生証明書の性別を変更することが可能である。イギリスでは最近、政府の諮問機関がトランスジェンダーの人々の自己決定について同様の政策を許可するかどうか市民から意見を募っている。

ドイツでこの新しい法律が成立したのは、2017年にあるインターセックスの人物がドイツの憲法裁判所に対し、国家はインターセックスの人々に公式文書上で男性か女性かの選択を強制するべきではないという訴えを起こしたことに端を発したものだ。

ドイツは公式文書で第三の性別を認める欧州で最初の国となる(オーストラリア、ニュージーランド、インド、ネパール等の国々では既に同様の法律が存在する)。またドイツでは2017年11月に出生証明書に第三の性別欄が導入されているが、今回両親が生まれた子供を第三の性別で登録することができるようになり、これも欧州で最初のことである。これまではインターセックスの子供の両親は出生証明書の性別欄を空白のままにしておく必要があった。

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