2019年8月13日火曜日

ベライゾンが Tumblr を WordPress のオーナーに売却


ブログサイト同士の結合


The Verge
Julia Alexander
Aug 12, 2019

ベライゾンは Tumblr を WordPress の所有者である Automattic に売却することで合意したことをウォール・ストリート・ジャーナルが伝えている。売却額は公開されていない。

ベライゾンは2017年に Yahoo を買収したことで Tumblr も取得していたが、今年の初めから Tumblr の売却先を探していた。Axios が伝えるところによると、Automattic は Tumblr を300万ドル以下で取得したとされている。Yahoo が2013年に Tumblr を買収した11億ドルから急激に値下がりしたことになる。

「Tumblr は数多くのクリエイティブなコミュニティの拠点となって真のアイデンティティを開花させてきた集客力のあるブランドです」とベライゾン・メディアの CEO グル・ゴーラッパンが声明で述べている。「Tumblr が成し遂げてきたことを誇りに思っていますし、Automattic という完璧なパートナーを見つけることができたことを嬉しく思います。Automattic の技術と実績によって、Tumblr ユーザーの皆様にも新しくエキサイティングな可能性が開けるはずです」

この買収は理に適ったものだ。Tumblr は一時はブログとソーシャルメディア界隈に甚大な影響力を持っていたが、その影響力は徐々に小さくなり Yahoo そしてベライゾンの所有となっていた。一方で、Instagram、Snapchat、YouTube などは結果的に文化的な影響力を拡大していった。それでも Tumblr には依然として極めて活動的で熱心なコミュニティが存在している。

昨年の12月に Tumblr がアダルトコンテンツの禁止を決断したことで、ベライゾンの方針が明確になった。Tumblr は LGBTQ の人々が安全に集える天国として機能していて、彼らは性的指向や興味を共有するオンラインコミュニティを探したり、表現したりするのに Tumblr を利用していた。あらゆる種類のアダルトコンテンツが禁止されたことで多くの人がボイコットを行い、Tumblr にとって深刻な数のユーザーが離れることになった。Automattic の CEO、マット・マレンウェッグはウォール・ストリート・ジャーナルに対し、この禁止を取り消す予定はないと語り、Tumblr は WordPress を「補完」するものになると述べている。

「ただ楽しむだけです」とミューレンは話している。「何も変えるつもりはありません」

WordPress を補完することになる要素の1つは共有のサービスと機能になると伝えられている。また、Tumblr のモバイルインターフェイスは、WordPress がモバイルプラットフォームを活用するために役立つかもしれない。両社がどんな機能を共有するのかはまだ定かではないが、両者ともブログプラットフォームであることを考えれば、様々な実験の余地がある。

2007年に Tumblr を設立したデビッド・カープは、2017年に同社を離れている。彼はその時にその理由について話さなかったが、個人のブログに会社の将来を信じていると綴っている。「今回の決断は、私自身の個人的な野心について数ヶ月熟考した上のものであることをご理解頂きたいと思います」と当時カープは書いている。「私は Tumblr の未来や Tumblr が持つことができる影響力について信じていますし、その希望に影響を与えるものではありません」

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