2019年10月7日月曜日

反フェミニストの女性はオーガズムを偽装する傾向がある


新しい研究によると女性の性別に関する信条がオーガズムを偽装するかどうかに関係しているという。


PsyPost
ERIC W. DOLAN
October 2, 2019

Archives of Sexual Behaviorに掲載された新しい研究で、女性の性別に関する信条がフェイク・オーガズム(オーガズムを偽装すること)に関係している証拠が提示されている。

「セックスというのは極めて個人的で私的な出来事で、完成された指導を受ける機会のないものです。人はセックスをするのが普通のことだと思っていますが、その正確な方法や具体的にすることについて共通の理解があるとは思えません」と、この研究の著者で、カナダのクイーンズ大学の研究員であるエミリー・A・ハリスは話している。

「セックスは人間が脆弱になる瞬間です。私は、私たちのイデオロギー、つまり男女の問題を含む世界についての考え方が寝室での行いに影響すると考えています。そのイデオロギーによって、女性がオーガズムを偽装するかどうかを説明できるかどうかということに興味を持ったのです」

「共著者のハンナ・ラーセンとフェイク・オーガズムについての議論を始めたことが始まりでした。彼女は心理学の観点からこの件に興味を持っていました」

研究者たちは少なくとも4ヶ月以内に恋愛関係を持っていた462人の異性愛者の女性を対象に調査を行った。アンケートで対象の女性たちの政治的イデオロギー、宗教観、性差別的信条、セックスとオーガズムについての性的信条、恋愛遍歴、オーガズムの頻度、パートナーの性的技術、パートナーの忠実性への懸念、こうしたことを評価した。

「他の多くの研究結果と同様、私の研究でもフェイク・オーガズムは比較的一般的なものであることが示されています。私の研究では77%の女性が少なくとも1度はオーガズムを偽装していました」とハリスは述べている。

当然だが、オーガズムを頻繁に経験する人、及び、自身のパートナーのセックス技術を高く評価している人はオーガズムを偽装する回数が少なく、一方で、パートナーが浮気をしていることを心配している人はフェイク・オーガズムを多用している。

だが、イデオロギーの要素や性別に関する信条も女性がオーガズムのフリをするかどうかを反映している。

「個人的には女性の性別に関する信条がオーガズムを偽装するかどうかということに関係していることに興味を惹かれました。特に、男性が満足するためには女性のオーガズムが必要であると考えている女性は、オーガズムに関してより強いプレッシャーを感じることになり、オーガズムを偽装する可能性が高くなるのです」とハリスはPsyPostに話してくれた。

また、敵対的性差別(hostile sexism)の基準で高い親和性を持つ女性ほど頻繁にフェイク・オーガズムをする傾向がある。このことは、彼女たちが男性の力に抵抗しようとする女性は自己中心的で反抗的であると考えていることの現れである。

「反フェミニスト的な立場を取る女性にはフェイク・オーガズムを妨げられる理由は何もありませんが、フェミニズムを重視する女性は、女性が快感を得る権利とセックスについてオープンに話す権利という信念に反するためにフェイク・オーガズムをしようとはしないのです」とハリスは説明する。

もちろんオーガズムを偽装する理由は複合的なものだ。「この研究は効果量(effect size)が小さいことに留意しなければなりません。私たちは一部の女性が他の女性たちよりもフェイク・オーガズムをする可能性が高い理由の全てを説明しようとはしていません」とハリスは言う。

オーガズムを偽装する理由は状況によって異なる。例えば、過去の研究によると、女性は男性のパートナーを急がせて不快なセックスを早く終わらせるためにオーガズムを装うことがあるという。

「注意すべき点として、今回の私のデータは異性愛者の女性しか反映していないことがあります。男性をパートナーとしない女性については殆どわかることはありません。他にフェイク・オーガズムについて解決するべき次の疑問は、偽装した女性自身はどのように感じているのか、そして、彼女のパートナーが(偽装に気づいた場合に)どう感じるのか、ということです。」とハリスは付け加えた。

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