2011年2月21日月曜日

フリオーソ良くやった。

2011年2月21日に行われたJRAのG1フェブラリーステークスで船橋競馬所属のフリオーソが2着に食い込んだ。メイセイオペラ以来の地方競馬所属馬の中央競馬G1制覇までは届かなかったが、素晴らしい末脚を披露し、現在トップクラスにあることを強く印象づけたレースだった。





僕は長年この馬を応援し続けているが、このフェブラリーステークスについてフリオーソは厳しいと見ていた。

考えていた理由としては。
  • 中央遠征実績がない(中央競馬に参戦した時は別な馬みたいに見える)。
  • 東京1600mはスタート直後は芝コースを走らなければならず、芝が苦手なこの馬は先行できない。
  • 先行以外の勝ちパターンが無く、スタートで先行できない以上勝ち目はない。
  • 川島調教師は前走川崎記念後このレースに出すとは言っていなかった。報道によれば、フェブラリーステークスの出走メンバーが比較的手薄なことから、馬主のダーレーサイドからの要望で出走を決めたとのこと。厩舎サイドとしては予定外の出走だった。
  • 昨年末の東京大賞典は日本レコードの物凄いタイムで走っており、同レースを勝ったスマートファルコンはその後休養に入っている。その間にフリオーソは川崎記念に続き、フェブラリーステークス出走とかなり厳しいローテーションであること。
  • 川崎記念は楽な競馬だったが、フリオーソにとっては悲願のレースであり、仕上げ自体はギリギリだったはず。
因みに、戸崎騎手→デムーロ騎手の乗り替わりについてはそれほど心配していなかった。

レースでは予想通り芝スタートで行き脚がつかず、また、直線で外に出すのに少々手間取ったものの、最後の1ハロンで猛然と追い込んで2着。勝ったトランセンドは勝利に値する素晴らしい競馬をしたけれど、フリオーソの方にインパクトを受けた人の方が多かったのではないか。負けて強しの競馬だった。

おそらくいつも乗っている戸崎騎手が乗っていたら、スタートで行き脚がつかない時点で道中で動いて前に行っていたのではないかと思う。それしか勝ちパターンが無いのだから当然なのだが、それだとおそらく2着以上の結果はなかったのではないか。デムーロはそのまま後ろで我慢させて、最後の直線に賭けた。先行で押し切る競馬以外の戦法が取れることは陣営にとっても大きな発見になったのではないだろうか。

今回のレースでフリオーソについてわかったことは、
  • 中央競馬でも走れるように育った。
  • 意外と後ろからでも競馬ができる。
  • 芝は本当に苦手
3歳の時、共同通信杯とスプリングSで芝のレースに出ているのだけれど、芝が苦手で芝だと「突っ張って走る馬」というのがいるらしい、というのは知っていたが、それがどんなものなのか特にスプリングSの時に凄くよくわかった覚えがある。今になってもまだ芝は苦手らしい。



フリオーソはここ数年の地方競馬のトップの座を一頭で守っている馬である。中央競馬も含めたダート2歳チャンピオンであり、ジャパン・ダート・ダービーの優勝馬であり、帝王賞を2回、今年悲願の川崎記念も勝ちG1を5勝している馬だ。同じ厩舎のアジュディミツオーからバトンタッチされる形で、地方競馬のトップの座を守っている。

ただ、「地方競馬の星」という意味ではフリオーソの立場は案外微妙である。多くの「地方競馬の星」は中央競馬では見向きもされないような血統の馬が、中央の高額の良血馬を相手に活躍するものなのだが、フリオーソの血統は父がブライアンズタイム、母は父がMr.Prospectorの輸入牝馬であり(余談だが、母馬の名前は母だけど「ファーザ」、その母馬は「バーヤ」である)、中央競馬にいたとしても「良血馬」と言われて良い存在である。

馬主が外資のダーレーであり、中央競馬の馬主資格を持っていないために「しょうがなく」地方競馬に登録されている馬であるという印象もあるかもしれない。

それでも僕はフリオーソは偉大な「地方競馬の星」であると思う。

フリオーソはとにかく日本のダートレースの中でも超一流馬たちを相手に挑戦し続けている。その中で、交流G1で2着が実に9回(今回のフェブラリーステークスで10回目)。特にヴァーミリアンが大きな壁として君臨していた。しかし、ついに2010年の帝王賞では5番人気の低評価ながら、ヴァーミリアン、カネヒキリも含め纏めてちぎって見せ、彼らに文字通り引導を渡したのだった。

ヴァーミリアン、カネヒキリは引退したが、2010年のJBC、東京大賞典ではスマートファルコンに連敗中である。また一度だけ当たったエスポワールシチーにも敗れている。おそらく今年この2頭とは何度か対戦があるだろう。そしてフェブラリーステークスを勝ったトランセンドもいる。

次々現れる中央競馬の有力馬たちに何年もの間、地方競馬の代表として孤軍奮闘しているフリオーソはやはり魅力的な馬だ。ダート馬は芝馬と異なり種牡馬になっても人気がないため、強い馬は衰えない限り引退せずにいつまでもレースに出続け、世代交代が遅い。その中にあって、ヴァーミリアン、カネヒキリと渡り合い、彼らの引退後スマートファルコン、エスポワールシチーと凌ぎを削る、フリオーソは物凄く幸運な馬なのかもしれない。

フリオーソは今年開けて7歳、旧表記なら8歳である。既に成長が期待できる年ではないと考えていたが、中央遠征で最高の結果を出してみせた。今年もまだまだ中央競馬のライバルたちとの好レースを期待したい。

そして、そろそろフリオーソの孤軍奮闘ではなく、地方競馬から交流G1で通用する馬が出てきて欲しいと思っている。

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