2012年1月25日水曜日

ソーシャルデザインと tanomi.com

グリーンズ編 「ソーシャルデザイン -社会をつくるグッドアイデア集」という本を読みました。社会の問題を積極的に楽しくお洒落に解決してきた事例が紹介されている本でした。



Q1.未来は素敵だと思いますか?
Q2.自分の手で、未来をもっと素敵にできると思いますか?

という2つの問からスタートする本ですが、社会の問題を捉えて物事の新しい在り方をデザインしていく取り組みが、海外の事例から津波の被害を受けた石巻の事例まで様々なものが紹介されています。

社会問題を解決するには自分を犠牲にして人の為に働くだけではダメで、自分自身も幸せになることが重要です。この本では「自分ごと化」という言葉で語られていますが、自分についての問題の解決方法を模索することは実は社会の多くの人の問題を解決することにつながります。逆に、社会の問題を自分に引きつけて自分の問題として解決する方法を考えていくことが社会の問題の解決策を考える第一歩となるのです。

人と人を繋ぐことは幸せを呼ぶものです。狭い範囲の中でも供給力がある人と需要がある人が交流することでお互いが幸せになります。現代はインターネット、ソーシャルネットワークによって世界規模で人と人が繋がることができます。それを上手く利用することで、世界中の多くの人が幸せになることができるのだ、ということがよくわかりました。

この本の中の事例としてローカルジャーナリズム「スポット・アス」というのが出てきます。簡単に言うと大きなメディアが取り上げてくれない地元の情報を現地住民達がプロのジャーナリストに依頼して取材して貰う、というものです。住民が自由にその内容を提案し、それに賛同する住民がお金を出し合い満額に達したところで依頼することになるそうです。

この話を読んで、日本に tanomi.com というサービスがあるのを思い出しました。tanomi.com も古い漫画の再販や欲しい商品などを誰かが提案し、それに賛同する人が一定数集まった所で文字通り「たのみこむ」というWEBサービスです。

ネーミングも痛快なこのサービスは。昨年(2011年)の12月28日にサービス終了することを発表していましたが、その前日になってサービス終了を撤回して継続の可能性を探ることになったそうです。


先の11月1日に、2011年12月28日サービス終了の告知をしておりましたが、ユーザーの皆様からサービス存続のリクエストや、多方面の方からサービス継続についての助言を数多く頂戴しております。その為、現在サービス継続の可能性について模索しておりますので、
「2011年12月28日のサービスの終了」を、いったん撤回させていただきます。


おそらくこのビジネスモデルが惜しいと思った人が多かったのでしょう。もしかしたらこの著書「ソーシャルデザイン」の事例が tanomi.com の今後に参考になるかもしれません。ソーシャルネットワークが一般的になったことで、時代の方が2001年から運営しているという tanomi.com に追いついたところかもしれません。

今後の展開に大きく期待したいと思います。

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