2009年5月17日日曜日

アップルの法則(青春新書)


林信行著

最近は「iPhoneの伝道師」とかいう肩書きもついてる林信行さんの2008年3月初版の著書。ブックオフで偶然見つけて買ったんですが、400円のシールが貼ってあったのに、レジに持っていったら、なぜか105円でした。

10年くらい前、「MacPower」という雑誌をよく読んでいて、この林さんはアドバイザーという形でその編集に関わっていた人でした。この本にも書いてあるけれど、当時のApple社はどん底だったんですが、その中でも常に前向きにAppleを見ている人だった印象があります。それはiPhoneの時代になっても変わってないようです。

この本自体は「あとがき」に「アップル社になじみのなかった方にも楽しんでいただけるように書いたつもり」と書いてあるとおり、あまり私向きな本でもなかったんですが、とにかく、パソコン業界の時間の流れの速さを感じます。今使ってる炊飯器は、押入れで化石になりつつあるPowerBookDuo2300cより古いんですよね、それが信じられない。

そのパソコン業界も最近は進化という意味では頭打ちで、低性能な「ネットブック」が流行ったり、WindowsVISTAに乗り換える価値を見出せなかったり、そして、アップルは社名から「コンピューター」を取ってしまって、携帯電話とネット販売の会社になろうとしてる。

最先端技術はインターネットの向こう側にあって、手元のパソコンはブラウザが動けば用は足りる、というのが今後の方向性でしょうか。利用者としてはそれはそれで面白いですが、パソコン好きとしては少々寂しいところもありますね。

2009年5月4日月曜日

世界恐慌という仕組みを操るロックフェラー (5次元文庫)


菊川征司著

「闇の世界金融の超不都合な真実」「9・11テロの超不都合な真実」に続く筆者の三作目。世間的にはトンデモ系に分類されることもあるようですが、どうなんですかね。

内容的には「闇の世界金融の~」から一貫していて、近代以降の恐慌、経済危機、戦争はロスチャイルドとロックフェラーを中心にした「国際金融資本家」が意図的に作り出している、彼らは各国、各種中央銀行を通じて世界を支配している、という話を「歴史編」「経済編」とに分けて細かく状況証拠を積み上げていきます。細かいところで突っ込みたいところもないことはないですし、基本的に「それはこじつけ過ぎだろ」って言い始めたらきりが無い内容なんですが、全体的にはかなりの説得力で押してくるので納得せざるを得ない雰囲気があります

今回は内容が幅広く、地球温暖化に関連した太陽の活動期の話やアラスカの氷の下には瞬間冷凍した熱帯雨林があるといったことも書いてありましたが、ちょっと蛇足気味な気も。太陽の話では「地球は温暖化していない」「CO2原因説はゴアとマスコミが仕組んだ」としていて、今回は題名に「不都合な真実」というフレーズを使わなかったのはそれも関係してるのでしょうか?

それにしても、この筆者はどういう人なんでしょう?観光で行ったアメリカが気に入って住み着いてしまった人ということになってますが、よくここまでの情報量を調べて纏めたと感心せざるを得ません。本当は1人じゃないんじゃないか?とか読んでる途中に考えてましたけど、自分基準で考えてはいけないですかね。筆者がアメリカが大好きなのは確かなようで、それは随所に感じられます。

私も一応世界の一部ですから「世界征服」を狙う人がいるなら関係あるはずなんですが、いつもこういう本を読むと気楽になりこそすれ、心配になったりしないのは何故なんだろう?

photo by samalmarr